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サッカー フットサル コラム 2024年1月29日

“起承転結”のある見事な決勝戦。女子サッカーの充実ぶりを感じさせた第45回皇后杯

後藤健生コラム by 後藤 健生
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そして、前半はその後も浦和が完璧なサッカーを続け、I神戸に付け入るスキを与えなかった。ただ、浦和は優位に立った前半で追加点を奪えなかった。逆に言えば、I神戸はスリーバックの堅固な守備で追加点を許さず、41分には左の北川ひかるからのクロスを成宮唯がヘディングで狙い、前半最後の時間帯に前半最初のチャンスを作って勝負を後半戦に持ち越すことに成功した。

I神戸は、昨シーズンは朴康造(パク・カンジョ)監督の下でスリーバックでカウンターを武器として戦っていた。

だが、今シーズンはスペイン、バルセロナ出身のジョルディ・フェロン監督が就任。ボールを大事にするポゼッション・スタイルへの切り替えを行った。

そのため、シーズン開幕当初のWEリーグカップではチームがちぐはぐな状態だったが、フェロン監督は選手の特性を見て、当初目指していた4バックを昨シーズン同様のスリーバックに変更して、たちまちチームをまとめ上げた。

皇后杯決勝でも、後半から田中美南とツートップを組んでいた愛川陽菜に代えて高瀬愛実を投入。強さのある高瀬がターゲットになることで、その周囲を田中が動く形に変更。また、65分にはMFの天野紗に代えてFWの桑原藍を入れて、高瀬と桑原のポジションを微妙に変えながら、試合の流れを引き寄せていく。

それでも、後半も浦和優位の試合が続くが、I神戸の守備は前半以上に堅く、浦和は大きなチャンスを作れない状態が続いた。

そして、試合が終盤に差し掛かると、I神戸はロングボールを使ってパワープレー的な攻撃も繰り出し始める。

この辺りの、引き出しの多さはI神戸の武器の一つのようだ。

それでも、後半もアディショナルタイムに入り、浦和がうまく時間を使いながら試合を進め、いよいよラストプレーという94分。I神戸は左から放り込んだボールを粘ってつなぎ、最後はこぼれたボールを田中が強烈なシュート。そのボールが、浦和のDF石川璃音の手に当たり、I神戸は土壇場でPKをゲットした。これを高瀬が決めて試合は1対1で延長に突入する。

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