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サッカー フットサル コラム 2023年12月20日

グループステージを6戦全勝で突破したクラブの運命は

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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C・ロナウドを擁した14/15シーズンのマドリーはCLグループステージを6戦全勝で突破したが……

C・ロナウドを擁した14/15シーズンのマドリーはCLグループステージを6戦全勝で突破したが……

大会名がチャンピオンズカップからチャンピオンズリーグに改まった1992/93シーズン以降、6戦全勝で決勝ラウンドに進出したクラブは以下のとおりである。

92/93:ACミラン(注①参照)
94/95:パリ・サンジェルマン
95/96:スパルタク・モスクワ
02/03:バルセロナ
11/12:レアル・マドリー
14/15:レアル・マドリー
19/20:バイエルン・ミュンヘン
21/22:アヤックス・アムステルダム
21/22:バイエルン・ミュンヘン
21/22:リヴァプール
22/23:バイエルン・ミュンヘン
23/24:マンチェスター・シティ
23/24:レアル・マドリー

21/22シーズンのリヴァプールは、アトレティコ・マドリー、FCポルト、ミランという激戦区を、17得点・6失点でクリアしていた。CLはマドリーの、プレミアリーグではシティの後塵を拝したものの、FAカップとリーグカップの二冠。強さを誇示するシーズンだった。

さて、今シーズンはシティとマドリーが6戦全勝でグループステージを突破した。シティは初の快記録だが、マドリーは2011/12、14/15シーズンに続く全勝だ。やはり彼らはCLを心得ている。

マドリー同様、バイエルンも6戦全勝を3回も記録していた。対戦相手に大きく左右するとはいえ、彼らがつねにハイレヴェルを維持している証でもある。

だが、バイエルンは19/20シーズンを最後にCLの優勝から遠ざかっている。20/21シーズンは準々決勝でパリSGに、翌シーズンはラウンド16で伏兵ビジャレアルに屈し、昨シーズンはシティにベスト4進出の道を絶たれた。

また、フランク・ライカールト、マルコ・ファン・バステン、ルート・グーリットの “オランダ・トライアングル” を擁した92/93シーズンのミランも、決勝でマルセイユに敗れている(注②参照)。

このなかでビッグイヤーを高々と掲げたのは、唯一19/20シーズンのバイエルン。決勝進出もミランと21/22シーズンのリヴァプールだけだ。あくまでもデータとはいえ、シティとマドリーにすると少しだけ気にかかる。

ただし、直近5シーズンではプレミアリーグのクラブが3度優勝(リヴァプール、チェルシー、シティ)しており、18/19シーズンはリヴァプール対トッテナム、20/21シーズンはチェルシー対シティの “バトル・オブ・イングランド” が決勝で実現している。

したがって、今シーズンもシティは優勝候補の一角と考えられ、この10シーズンで5回もヨーロッパを制しているマドリー、ハリー・ケインの加入で攻撃力が一段と増したバイエルンが三強を構成する。普段、プレミアリーグに深く深く浸かる身としてはアーセナルも挙げたいが、経験不足は否めない。

そして12月18日、ラウンド16のカードが決定した。シティ対コペンハーゲン、マドリー対ライプツィヒ、バイエルンはラツィオと対戦する。グループステージの試合内容、クラブの総合力をふまえれば、三強がベスト8に進出する可能性は非常に大きい。至高の舞台は来年2月中旬に再開する予定だ。

(注①)当時は1、2回戦を勝ち抜いた8チームが4チームずつに分かれ、準決勝リーグというフォーマットを採用。ミランはヨテボリ、FCポルト、PSVアイントホーフェンに6戦全勝。

(注②)リーグ1のヴァランシエンヌ戦で八百長工作を図ったマルセイユが、優勝をはく奪されるとともにリーグ2に降格。CL優勝は認められたが、チャンピオンとしての活動は許されず、95年12月に東京で行われたトヨタカップにはミランが出場した。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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