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サッカー フットサル コラム 2023年12月19日

シャフタールがアビスパ福岡と引き分ける CLそのままのメンバーでハイレベルなプレーを披露

後藤健生コラム by 後藤 健生
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だが、この時期は各チームが新シーズン開幕に向けて準備しているプレシーズンに当たる。本格的なチーム作りに入ったところで、選手のコンディションもバラバラなのだ。

だから、試合としてのレベルは高くない。「スター選手の顔見世」という意味合いなのだ。

だが、今回来日したシャフタールは、まさにリーグ戦とCLを戦ってきた本番モードのままのチームだった。

もちろん、シーズンの疲れもあったはずだし、ポルトからの長距離移動があり、時差調整も済んでいないのだからコンディションが良いわけはない。だが、選手の動きにはキレがあったし、コンビネーションも良かった。まさにヨーロッパのトップのプレーを見せてくれたわけだ。

一方、アビスパ福岡もJ1リーグを終えてシーズンオフに入っており、主力選手の何人かは抜けた状態だが、リーグ戦終了後もシャフタール戦に向けてトレーニングを続けており、プレー強度をかなり維持できた状態でシャフタールに挑むことができた。

もちろん、疲労の色が濃いシャフタールは後半には全員を入れ替えて、つまり控え組で戦うことになり、プレー精度は落ちていったが、少なくとも前半45分間だけに限れば、今年、日本国内で行われた試合の中で最もレベルの高い試合の1つだったことは間違いない。

とくにキャプテンでウクライナ代表でもあるタラス・ステパネンコがアンカー・ポジションからパスを展開し、同じく代表のヘオルヒー・スダコフ、23歳で将来の代表入りが期待されるアルテム・ボンダレンコの3人が組む中盤は魅力的だった。

一方、福岡はアビスパ一筋のバンディエラ城後寿をトップに置き、金森健志や亀川諒史といったベテランがドリブルで仕掛けて相手のミスを拾って見せ場を作った。

開始7分でシャフタールのダニーロ・シカンが右からのクロスを逆方向に動きながら頭で合わせるテクニカルなヘディングシュートを決めて先制。その後もシャフタールが数多くのチャンスを作ったが決められないでいると、34分には福岡がCKからの混戦の中でDFの宮大樹が決めて同点とし、さらに37分には左サイドで亀川と中村駿がパスをつないで崩し、亀川からのグラウンダーのクロスに金森が合わせるビューティフル・ゴールで逆転。さらに、後半に入ってメンバーを入れ替えたシャフタールは、53分に右へのサイドチェンジから、アリアン・シュベドがコントロール・ショットを決めて再び同点とした。

いずれにしても、ハイレベルの前半。そして、点の取り合いもあって、心から楽しめる試合となった。「意外な拾い物」の試合だった。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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