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サッカー フットサル コラム 2023年12月8日

あのサー・アレックスでさえ四連覇は達成できなかったが・・・

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ロドリ不在の公式戦で4敗を喫した。シティがカタづけるべきテーマのひとつである

ロドリ不在の公式戦で4敗を喫した。シティがカタづけるべきテーマのひとつである

気になる数字ではある。

23勝9分6敗
32勝4分2敗
32勝2分4敗
26勝3分9敗
27勝5分6敗
29勝6分3敗
28勝5分5敗

ジョゼップ・グアルディオラ監督就任後、1シーズン平均わずか5敗のマンチェスター・シティが、今シーズンはすでに3敗を喫している。15節終了時点で9勝3分3敗・勝点30は、2020/21シーズンに近い。8勝5分2敗・勝点30。ちなみにこのシーズンは26勝3分9敗で2位に終わった。

リヴァプールOBのジェイミー・キャラガーは、優勝を争うライヴァルを刺激したかったのか、挑発的なコメントを発している。

「プレミアリーグ四連覇に向けたモチベーションを欠いているんじゃないか」

グアルディオラはこう返した。

「キャラガーって、プレミアリーグの優勝経験があるのかい?」

グアルディオラの勝ちぃ~。

たしかに、今シーズンのシティは万全ではない。15節のアストンヴィラ戦は、8節のアーセナル戦に続く0-1の敗北だった。両試合ともにロドリの出場停止が痛かった。また、1-2で敗れた7節のウォルヴァーハンプトン戦、さらに0-1の苦杯を舐めたニューカッスルとのリーグカップ3回戦も、“達人MF” が出場停止だった。改めて、ロドリの存在感がクローズアップされる。

「ロドリがいなくても勝つ術を見つけなくては……」

ゴール期待値0.83、シュートはたったの二本、相手ペナルティーボックス内のボールタッチ数が13回など、散々の出来だったアストンヴィラ戦終了後、グアルディオラもスペインからやって来た司令塔の重要性を認めていた。

さて、プレミアリーグの優勝経験がないキャラガーのコメントは説得力を欠いたが、マンチェスター・ユナイテッドで7回も戴冠したロイ・キーンは、四連覇の難しさを次のように語っている。

「つねにハイレヴェルを、なおかつハングリー精神や野望を維持することは非常に難しい。次々に負傷者が出たり、主力が退団したり、想定外の出来事に対応するのは至難の業だ。あのサー・アレックス・ファーガソンでさえ、四連覇は達成できなかった」

なるほど、キーンのコメントは的を射ている。昨シーズンまでのプレミアリーグ三連覇で達成感に浸る選手たちが、今シーズンの最大目標をチャンピオンズリーグ連覇に切り替えていたとしても不思議ではない。四連覇が前人未到の大記録だとしても、CL連覇にまさる恍惚感は得られないということか。しかし……。

今週末のルートン戦から、レッドスター・ベオグラード、クリスタルパレス、エヴァートン、シェフィールド・ユナイテッド。12月は対戦相手に恵まれた。すでに首位通過を決めているため、CL6節のレッドスター戦は若手をテストするかもしれない。12月20~22日に予定されているクラブワールドカップは、シティにとってどのような位置づけなのだろうか。

ハムストリングを痛めて欠場しているケヴィン・デブライネは、来年1月中旬に戦列復帰する予定だ。直近5試合のプレミアリーグは1勝2分2敗と精彩を欠くシティだが、稀代のプレーメーカーが戻ってくれば、持ち前の攻撃力が倍増する可能性が大きい。

いま、首位のアーセナル、2位リヴァプールにつかず離れず息を潜め、気がついたときに選手全員のモチベーションが刺激される。シティがマジで強いという事実を忘れてはいけない。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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