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サッカー フットサル コラム 2023年11月15日

U-17ワールドカップで個人賞を独占したセスクの輝かしい経歴

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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2003年大会で個人賞を独占したセスクは、クラブチームでもスペイン代表でも成功を収めた

2003年大会で個人賞を独占したセスクは、クラブチームでもスペイン代表でも成功を収めた

スコールで中断というアクシデントに見舞われながら、ポーランド戦は1-0の勝利を収めた。

しかし、アルゼンチンには1-3の敗北。FIFA U-17ワールドカップに出場している日本の目標はベスト4だ。11月17日のセネガル戦は、絶対に勝つ。

では、この大会の歴史をサラッと振り返ってみよう。

1985年の初回から数え、今回のインドネシア大会は18回目だ。最多優勝はナイジェリアの5回。続く4回のブラジルは初戦でいきなりつまずいた。前半を2点のリードで折り返しながら、54分から19分間でイランに3点を奪われ逆転負け。少年たちは巨大なプレッシャーにさらされている。

ただ、17歳以下の大会とはいえ、国を背負う恍惚感にも浸れるはずだ。だれにでも経験できるわけではなく、この世代で巨大なプレッシャーを味わえば、年を重ねるごとに対処法が磨かれていく。

「プレッシャーに潰されたなんて言い訳だよ。多かれ少なかれ、ありとあらゆる仕事にプレッシャーは付きものだからね」(クリスチャーノ・ロナウド)
「プレッシャーをエネルギーに代えてこそ真のプロフェッショナル」(長嶋茂雄)

洋の東西を問わず、超スーパースターはプレッシャーの対処法を心得ている。

次は、最優秀選手と得点王に注目しよう。

2019年大会はイングランド勢が独占した。最優秀選手がフィル・フォーデン、得点王は8ゴールをマークしたリアン・ブリュースターだ。

フォーデンに関しては改めていうまでもないが、リヴァプールに所属していた当時のブリュースターも期待は大きかった。ロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネ、モハメド・サラーから多くを学び、いずれ大輪の花が咲くものと考えられていたのだが……。

足首の負傷や三大エースの分厚い壁に苦戦。20年1月スウォンジーにローン移籍すると、同年10月にはシェフィールド・ユナイテッドに放出された。まだ23歳。老け込む歳ではないのだから、もう一度メガクラブでプレーするチャンスをつかんでほしい。

リヴァプールをキーワードにするなら、フロラン・シナマ=ポンゴーユ(フランス)も挙げられる。2001年大会で最優秀選手と得点王に輝いた才能に疑いの余地はなかったものの、マージーサイドの名門では定位置をつかめなかった。

その後アトレティコ・マドリー、スポルティングなどの古豪から、ハンザ・ロストフ、シカゴ・ファイアー、ローザンヌ・スポルトといった知名度の低いクラブまで12クラブを渡り歩き、19年から故郷フランスのサン=ピエロワーズでプレーしている。

一方、2003年大会で個人賞を独占したセスク・ファブレガス(スペイン)は、バルセロナでクラブ・ワールドカップ優勝を味わい、スペイン代表の一員として10年南アフリカ・ワールドカップを、08年と12年にはヨーロッパ選手権も制している。さらに、23年11月13日にはコモ(セリエB)の暫定監督に就任。セスクは、ユニフォームを脱いでも順調だ。

もちろん、U-17ワールドカップが終着駅ではない。優勝しようが、個人賞を独占しようが、将来が約束されいるわけではない。この大会に出場できなかった若者が、スターダムにのし上がる可能性だって十分にある。

それにしても、シナマ=ポンゴーユとセスクのキャリアは大きく異なる。人生とは、かくも難しい。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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