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サッカー フットサル コラム 2023年10月24日

昇格3チームがプレミアリーグの荒波に溺れかけている

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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9節終了時点でひとつも勝てず、3人が戦線を離脱したシェフィールド。苦しい闘いが続く

9節終了時点でひとつも勝てず、3人が戦線を離脱したシェフィールド。苦しい闘いが続く

これほどのレヴェルだったとは……。

昇格3チームが、プレミアリーグという荒波に溺れかけている。シェフィールド・ユナイテッド、バーンリー、ルートンが記録したゴールは、9節終了時点で19。24得点でリーグ最多のニューカッスルより5点も少ない。

最終的には何点差がつくのだろうか。昨シーズンかぎりで降格したレスターは43点、サウサンプトンは58点、リーズは46点、最多ゴールのマンチェスター・シティに後れをとっていた。

下馬評からシェフィールドとバーンリー、ルートンは芳しくなかった。いずれも十分な戦力を整えられず、経済的貧窮に陥ったエヴァートン、オーナーのエバンジェロス・マリナキスが現場の意見を聞かずに選手を買い漁るノッティンガム・フォレストとともに、降格候補に挙げるメディアも少なかった。

案の定、シェフィールドは1分8敗、バーンリーは1勝1分7敗、ルートンも1勝2分け6敗と、序盤戦でプレミアリーグのハイレヴェルを思い知らされている。しかもシェフィールドは23失点でリーグワースト。バーンリーの20失点も下から数えて二番目だ。

現時点で特効薬が開発されるめどは立たず、来年1月に再開する冬の市場で即戦力を……いやいや、彼ら3チームのブランド力で “救世主” を獲得できるとは思えない。

とくにシェフィールドが厳しそうだ。

負傷で戦線を離脱しているトム・デイヴィス、ジョン・イーガンは回復まで長い時間を要し、8節のフラム戦でクリス・バシャムの足首はあらぬ方向に曲がっていた。今シーズン中の復帰は絶望的な重傷だった。

ただでさえ選手層が薄いにもかかわらず、主力3名の長期欠場は大きすぎるダメージだ。昨シーズン、14ゴール・11アシストでプレミアリーグへの昇格に貢献したイリマン・エンディアイエがマルセイユに、中盤の要だったサンデル・ベルゲがバーンリーに移籍したことも含め、ポール・ヘッキングボトム監督のやり繰りは日々難しくなっている。

9節のマンチェスター・ユナイテッド戦も1-2の敗北。ヘッキングボトムを今シーズンの監督解任第一号と予想するメディアも現れ、シェフィールドの上層部がすでに後任候補を数名リストアップした、との情報まで聞こえてきた。次節はアーセナルとのアウェーゲームだ。

当然、バーンリーとルートンを含めた3チームは現有勢力での闘いを余儀なくされるが、基本戦略・戦術を練り直す暇もなく、闘いの場に引きずり出される。

バーンリーは11月にアーセナル、ウェストハム、ブライトン、12月はリヴァプールとシティ。ルートンは11月上旬にリヴァプール、マンチェスター・ユナイテッドと連戦し、12月5日にアーセナル、中三日でシティ、ボクシングデイはニューカッスル。そしてシェフィールドは12月16日からチェルシー、アストンヴィラと続き、31日にはシティ戦が予定されている。

ヘッキングボトムだけではない。ルートンのロブ・エドワーズ、バーンリーのヴァンサン・コンパニ両監督の立場も危うくなるだろう。

寒い冬がやって来る。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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