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サッカー フットサル コラム 2023年8月22日

ロッカールームにTVカメラを入れるようになったラ・リーガ、暴かれる聖域

木村浩嗣コラム by 木村浩嗣
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パンツ一丁の選手たちも映っていましたよ。

映るよね、だからプライベートな空間なんです。

私は、放送禁止用語がお茶の間に流れることも危惧しています。いや、別にいいんですよ、プロでもアマでも激しい言葉が行き交っているのはスペインでは常識ですから。

危惧するのは、近年、言葉の暴力とかパワハラとかにセンシティブになっているご家庭が我慢できるか?ということなんです。「これは特別な文脈で発せされたものだから……」と問題視しないでいられるか、ということです。

今季からラ・リーガはこの他、試合直前の監督インタビュー、それも監督同士の対談形式で、なんて凄いこともやっています。

まあ、ウォーミングアップをフィジカルコーチらスタッフに全投げできるプロだからできることですが。

まあ、私は戦いの直前に社交辞令を言い合うってのは見たくないですけどね。

一番興味深かったのは、給水タイムの監督のおしゃべりをぶら下げたマイクで拾うってのです。これは面白い。なんたって本物ですから。

怒ってもいる監督も怒られている選手もいます。汚い言葉も混じっています。これがリアルな姿です。ただ、やっぱり本物なんで第2節はマイク禁止にしているチームがいくつもありました(すべては強制ではなく許可制です)。

ロッカールームにカメラが入ることに反対している監督は2人だけ。レアル・マドリーのアンチェロッティとマジョルカのアギーレです。

「身銭を切ってもいいからカメラを入れるな」(アンチェロッティ)。

「キングスリーグのショーじゃないんだから。お金を払えば何でもできるってわけではない」(アギーレ)。
※キングスリーグについては先週のコラムに書きました。

彼ら以外の監督が同意している理由は2つ。

ラ・リーガの人気アップになるからと、放映権料の一部がPR協力金としてクラブの収入になるからです。「身銭を切っても」というのはそういう意味でした。

私がラ・リーガの監督だったら、嫌々従うかな。PRとお金のためなら、と。

ただ、取材者として、視聴者として、アマチュアの監督として本当に見たいのは「本物」。ロッカールームの隠しカメラが拾った映像ですが……。

文:木村浩嗣

木村浩嗣

編集者、コピーライターを経て94年からスペインへ。2006年に帰国し『footballista フットボリスタ』編集長に就任。08年からスペインに拠点を移し特派員兼編集長に。15年編集長を辞し指導を再開。スペインサッカーを追いつつセビージャ市王者となった少年チームを率いた。現在はグラナダ在住で映画評の執筆も。

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