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サッカー フットサル コラム 2023年8月18日

夏の移籍市場で注目すべき三つのポイントとは・・・

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ネイマール

バルセロナ復帰を希望していたネイマールだが、興味を示したのはアル・ヒラルだけだったようだ

①サウジアラビアの攻勢
②パリ・サンジェルマンのゴタゴタ
③レアル・マドリーのお家事情

8月17日時点の移籍市場は、上記三項目がポイントだ。

サウジアラビアの参戦は予想外だった。マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督も警戒している。

「昨シーズンにクリスチャーノ・ロナウドがマンチェスター・ユナイテッドからアル・ナスルに移籍したときは一過性の動きに過ぎないと思っていたが、この夏の流れを見ると油断はできない」

しかも9月20日まで市場が開いているため、構築できたはずの陣容が崩れるリスクまで出てきた。サウジアラビアが投下するビッグマネーに、心が動くクラブ、選手は必ず現れる。

ネイマールもそのひとりだ。本人はバルセロナ復帰を希望し、同クラブのジョアン・ラポルタ会長からも歓迎コメントは聞こえてきた。

だが、チャビ・エルナンデス監督は「先に解決すべき問題が山ほどある」と拒否。その結果、ネイマールはサウジアラビアのアル・ヒラルに新天地を求めた。移籍金は1億ユーロ(約155億円)、年俸は二年総額2億8000万ユーロ(約434億円)とも伝えられている。

エージェントはユナイテッドやチェルシーの名前をちらつかせていたが、プレミアリーグのクラブ、ヨーロッパの強豪はネイマールに一度も興味を示していない。ケガが多すぎること、いつまで経ってもおとなになれないこと、正業に就いているとは思えない取り巻き……。

声高に退団を叫んでも引き留められず、ヨーロッパの市場では人気薄だった。ネイマールにしろ、またしても契約でもめたキリアン・エムバペにしろ、パリSGは今夏も市場に混乱と失笑を招いている。

さて、マドリーの事情だ。

8月10日のトレーニングで、GKティボ・クルトワが左膝前十字靭帯断裂の重傷を負った。

「たたた、大変だっ!」

慌てたマドリーはすぐさま行動を起こし、チェルシーのケパ・アリサバラガをシーズンローンで獲得した。スペイン人選手にとって、マドリー、もしくはバルセロナからのオファーは、なにものにも代えがたい高評価である。

「俺たちだって大変だいっ!」

チェルシーも動かざるをえない。ブライトンからロベルト・サンチェスを補強したとはいえ、GKの絶対数が不足している。

ただ、モイセス・カイセドの補強に1億1500万ポンド(約205億円)を投下し、そのほかの移籍におよそ2億1500万ポンド(約383億円)を使っている。GKまで手がまわるのか。

バイエルン・ミュンヘンもGKを物色中だ。マヌエル・ノイアーが下腿骨骨折からの回復にてまどり、復帰は早くて来年1月。そこでマンチェスター・シティのシュテフェン・オルテガに、白羽の矢を立てたという。ドイツ人の彼にとって、バイエルンの存在はスペイン人のマドリー、バルセロナと同等なのだろうか。

「オルテガに対するオファーはすべて断る。彼はわれわれと行動をともにする」

シティのグァルディオラ監督は、世界有数のGKを断固プロテクトする構えだ。

開幕直前に勃発したマドリーのアクシデントは、移籍市場の流れを変えるかもしれない。サウジアラビアの攻勢はまだまだ続くだろう。そしてシュツットガルトの遠藤航は、リヴァプール移籍が目前に迫っている。

夏のドラマは先が読めない。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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