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サッカー フットサル コラム 2023年7月26日

愚かな発言の連続でルカクはみずからのキャリアに泥を塗る

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ロメル・ルカク

ルカクは関係したクラブを裏切りつづけている。そのうち、だれも声をかけなくなるだろう。考え直した方がいい

夏だ! ダイエットだ!

チェルシーのスリム化が急ピッチで進んでいる。

移籍金が生じるカリド・クリバリ、カイ・ハヴァーツ、マテオ・コヴァチッチ、メイソン・マウント、クリスティアン・プリシッチ、エドゥアール・メンディ、ルベン・ロフタス=チーク、イーサン・アンパドゥを放出。市場で得た金額は2憶1510万ポンド(約395億7840万円)にも及んでいる。

また、彼ら8選手と、フリートランスファー(契約解除も含む)となったピエール=エリック・オーバメヤン、エンゴロ・カンテ、セサル・アスピリクエタの年俸は合計9870万ポンド。日本円にして181億608万円にも達し、2022/23シーズン限りでチェルシーを去った選手だけで、578億円近くのプラスが出ている計算だ。

この先、ハキム・シエシュとコナー・ギャラガーの退団も予想されるため、その額はさらに膨らんでいくに違いない。

クリストファー・エンクンク、ニコラス・ジャクソン、アンジェロ・ガブリエウの獲得に8429万ポンド(約155億円)を使い、ブライトンのモイセス・カイセドを手に入れるには7000万ポンド(約128億8000万円)が必要だ。それでも今夏のチェルシーは、金銭的に大きなプラスを得る公算が非常に大きい。

さて、ロメル・ルカクはどうしたものか。エージェントが強欲なのか、本人が移り気なのか。発言がコロコロ変わる。チェルシー→エヴァートン→マンチェスター・ユナイテッド→インテル・ミラノ→チェルシーを転々しながら、そのたびに前所属クラブを否定してきた。

二年前の夏、チェルシーに8年ぶりに帰還したときは、「やっと我が家に戻って来られた」。出場機会に恵まれずに数か月が経過すると、「二度とプレーしたくない」。また、「インテルでキャリアを終えたい」と語ったにもかかわらず、ユベントスがコンタクトしてきた途端に連絡を遮断したという。

さらに、ユナイテッドに所属していた当時は練習態度が悪く、滅多に怒らないオーレ・グンナー・スールシャール監督(当時)に激しく叱責されるほどだった。

いま、ルカクはどこでなにをしているのだろうか。プレシーズンツアーは始まっているが、所属先のチェルシーには戻らなかった。

ルカク本人が希望するユベントス入りも、ドゥシャン・ヴラホビッチの移籍が前提となるが、23歳のアタッカーを放出し、非常識な発言を繰り返す30歳のFWを獲得するなど愚策以外のなにものでもない。

サウジアラビアのアル・ヒラルが提示した移籍金5000万ユーロ(約77億円)はチェルシーにとって好条件でも、ルカク本人はヨーロッパのプレーにこだわっている。

英語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、フランス語、オランダ語、ドイツ語、スワヒリ語、ベルギーの一部地域で使われるフラマン語を操るマルチリンガルだけに、ルカクは世界中どこに行っても言葉の面では苦労はしない。

だが、所属クラブに愛情を注がないかぎり、だれからも愛されはしない。愚かな発言がみずからのキャリアに泥を塗っていることに、なぜ気がつかないのだろうか。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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