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サッカー フットサル コラム 2023年6月2日

口うるさくなってきたOBの批判と疑問を笑い飛ばして

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ユルゲン・クロップ監督

シーズン終了とこれまでの献身を労るユルゲン・クロップ監督

移籍市場の恒例とはいえ、節度が恥ずかしくなるようなおとぎ話や、想像力が斜め上すぎる煽りが近ごろも流れている。

「ありもしないことばかりで……」

フランクフルトの鎌田大地も呆れていた。

「知ったかぶってんじゃねぇぞ」

チェルシーのジョアン・フェリックスは憤慨している。

マンチェスター・ユナイテッドはメイソン・マウント(チェルシー)と合意に至ったようだが、移籍金の額で両クラブの間には大きな隔たりがある。昨シーズンもバルセロナと合意しながら、フレンキー・デヨングはユナイテッドを頑なに拒否した。

さて、今夏はリヴァプールに注目だ。

ロベルト・フィルミーノ、ジェイムズ・ミルナー、アレックス・オクスレイド=チェンバレン、ナビ・ケイタが退団。さらにモハメド・サラー、フィルジル・ファンダイク、ジョーダン・ヘンダーソン、チアゴ・アルカンタラ、ジョエル・マティプといった主力が三十路を迎えているため、ユルゲン・クロップ監督は大胆な改造を図る公算が大きいからだ。

ただし、マネーウォーズになると分が悪い。レアル・マドリーとマンチェスター・シティは、今夏も巨額を惜しみなく投入する予定だ。新オーナーが決定次第、ユナイテッドも積極的に仕掛けるという。

相思相愛とも伝えられるジュード・ベリンガムは高すぎる。ドルトムントが設定した移籍金は最低で1億3000万ポンド(約224億円)だ。クロップ監督も断念を示唆している。

「5歳の子どもが誕生日にフェラーリが欲しいといっても、NOというしかない」

さらに、移籍市場のエキスパートであるファブリツォ・ロマーノ氏が「選手個人とは合意」と報じたアレクシス・マカリステルに関しては、彼が所属するブライトンが他クラブの出方をうかがっているという。

チャンピオンズリーグの出場権を持つシティ、アーセナル、ユナイテッドも、アルゼンチン代表MFには興味津々であり、彼ら3チームはリヴァプールが提示したとされる7000万ポンド(約121億円)を上まわる巨額を用意できるからだ。

したがって、リヴァプールは他クラブとの競合が少ないタレントに的を絞り、早急に交渉をまとめた方がいい。フィルミーノ、サラー、アンディ・ロバートソン、サディオ・マネ(現バイエルン)を獲得した当時も世間は大騒ぎしなかった、その後、彼らがCLとプレミアリーグ制覇に貢献したことは記憶に新しい。

負傷者の続出で苦しんだとはいえ、終盤から最終盤にかけて7連勝。リヴァプールの底力を示した。

いま、彼らは新旧交代の狭間を迎えており、今シーズンは破壊から再生へのプロセスに少しだけ手間取った。ただそれだけのことであり、多くのクラブが同じ道をたどりながら栄光の歴史を紡いでいる。

ふたたび口うるさくなってきたOBの批判、疑問を笑い飛ばし、粛々と補強に努めよう。もともと地力はあるのだから、あとはみずからを信じて──。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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