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サッカー フットサル コラム 2023年5月31日

川崎が柏に快勝した「等々力劇場」 「イメージの共有」をもたらした本来のサッカー

後藤健生コラム by 後藤 健生
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2年前までだったら、きっと、「今日は2点しか取れなかったねぇ」といった反応だったのではないだろうか。

次々と主力選手が流出し、昨シーズンからそうした“川崎らしい”パスワークが見られない試合が増えてきた。それでも、昨年は粘り強く戦ってなんとか勝点を積み重ねて2位に入ったが、今シーズンに入るとゴールはさらに遠くなってしまっていた。

パスは回っているのにゴールは遠く、守備陣に負傷者や出場停止が相次いだことで失点も増える。それに対応すべく様々な戦い方を模索するのは当然としても、新しいやり方に混乱することもあった。そして、そうこうするうちに本来の川崎らしいパスもつながらなくなっていく。

シーズン序盤は得点はなかなか取れなかったものの川崎らしい戦いはできていたのだが、「30周年記念マッチ」として国立競技場で行われたFC東京戦や競り負けた直近の浦和レッズ戦などでは、川崎とは思えないようなパスミスも出てくるようになっていた。

パスの出し手と受け手の意思がズレて、パスが流れてしまう。そんなことは、川崎には縁がない光景だったはずなのに……。

そんな中で、柏戦では本来の川崎らしさに立ち返ったような戦いができたのである。

本来やりたいような試合ができない時にどうするのか……。進むべき方向は2つある。一つは、従来のやり方を捨てて新しい戦い方を模索するという考え方。そして、もう一つは、これまでやってきた形、積み重ねてきた形に立ち返るという考え方。

もちろん、「正解」などはない。

ただ、いろいろな模索を続けながらなかなか新しい戦い方の方向性が定まらず、本来の良さも消え始めていたことを考えれば、川崎の場合「立ち返る」時期に来ていたのだろう。

試合後の鬼木達監督は「イメージの共有」というフレーズを何度か口にした。

何年もかけて積み上げてきたやり方に立ち返ることによって、選手たちのイメージがシンクロしたのである。

現在の川崎のサッカーの基礎を築き上げた風間八宏前監督は、それを「目がそろう」と表現していた。前線の選手がプレスをかける。それに呼応して相手のパスコースを読み切ることで、高い位置でパスをカット。しっかりと前を向いてボールを奪えるから、すぐに有効な攻撃につなげられるというわけだ。

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