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サッカー フットサル コラム 2023年5月17日

感動のプレミアリーグ制覇から7年・・・レスターが危ない

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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レスター

リバプール戦でのキングパワー・スタジアム

セントジェームズ・パークは “要塞” である。

今シーズン、ニューカッスルの本拠で3ポイントを奪ったのはリヴァプールとアーセナルだけだ。

そして22日のマンデイナイトゲームにレスターが挑む。

嗚呼レスター……。現時点で8勝6分22敗、勝点30の19位だ。好調ニューカッスルからポイントを奪う確率は極めて低い。失点数はリーズ(71)、ボーンマス(69)に次ぐワースト3で、昨年11月13日のウェストハム戦で2-0のクリーンシートを記録した後、21試合連続失点中だ。

チャレンジ&カバーの原則が守られていなかったり、ボールサイドに寄りすぎていたり、守備網は穴だらけだ。チャンピオンズリーグ出場権獲得という熱いモチベーションを持つニューカッスルを相手に、クリーンシートとか最少失点は考えづらい。

仮にレスターが敗れ、エヴァートンがウォルヴァーハンプトンに、リーズがウェストハムに勝利を収めると、2015-16シーズンのプレミアリーグ・チャンピオンは降格する。困難なミッションだとしても、あらゆる手段を用いてニューカッスルに勝たなくてはならない。

元来、降格するようなクラブではない。DFジェイムズ・ジャスティン、MFハーヴィー・バーンズ、ユーリ・ティーレマンス、ジェイムズ・マディソン、そしてストライカーのジェイミー・ヴァーディーと多士済々だ。トップ10はうかがえる。

ブレンダン・ロジャーズ前監督と一部の主力が起用法をめぐって激しく対立してロッカールームが最悪の雰囲気になり、相次ぐ負傷者も少なくないダメージといえるが、ここまで落ち込むような陣容ではない。

だが、4月10日に暫定監督に就任したディーン・スミスのもとでも豊富な戦力を活かす術はなく、35節のフラム戦は3-5、続くリヴァプール戦は0-3。大量失点を喫している。

中規模なクラブゆえの悲しさか、今シーズンはウェズレイ・フォファナを、一昨シーズンはベン・チルウェルを、16年にはエンゴロ・カンテをチェルシーに引き抜かれた。18年にはリヤド・マフレズがマンチェスター・シティに新天地を求めた。残留しても主力は移籍したのだから、降格すればなおさらだ。

マディソンはニューカッスルやトッテナムとリンクされ、中盤の強化を目論むアストンヴィラがティーレマンスに興味津々と伝えられている。また、ジャスティンとバーンズはメガクラブでも通用する逸材であり、コンディションさえ整っていれば、ウィルフレド・エンディディはワールドクラスのアンカーだ。

おそらく彼らは移籍を志願し、今シーズン限りで契約が切れるティーレマンスとエンディエディ、来年6月に満了を迎えるマディソンは市場でビジネスにならない。経営難もささやかれるレスターにとっては泣きっ面にハチだ。

岡崎慎司のプレスは泥臭く、それでいて美しく、サポーターはスタンディング・オベーションで彼の健闘を称えた。ウェズ・モーガンとロベルト・フートの巨漢CBコンビは、ありとあらゆるクロスを弾き返した。クラウディオ・ラニエリ監督の人の好さに、底意地の悪いイングランド・メディアが惹きつけられた。

世界中に感動を呼んだプレミアリーグ制覇から7年……。レスターの降格が現実味を帯びている。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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