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サッカー フットサル コラム 2023年5月10日

アラダイスはペップやクロップ、アルテタと同等の監督らしい

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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サム・アラダイス

サム・アラダイス監督

【1位】2007-08:ダービー/11
【2位】2005-06:サンダーランド/15
【3位】2018-19:ハダーズフィールド/16
【4位】2015-16:アストンヴィラ/17
【5位】2002-03:サンダーランド/19

プレミアリーグの勝点ワースト5だ。サンダーランドが二度も顔を出し、ダービーの勝点11は、マンチェスター・シティやアーセナルといった強豪であれば4試合でクリアできる。ちなみに15年前のダービーは1勝8分29敗。唯一の勝利は07年9月17日のニューカッスル戦。1-0でタイムアップを迎えた。

ワースト5に比べれば、サウサンプトンやレスターなど、今シーズンの降格圏に沈むクラブは勝点を稼いでいる。最下位のサウサンプトンですら勝点24を持ち、残り3試合で全勝すれば、他力ながら残留する可能性がまだ残されている。

さて、リーズが19位に沈んだ。失点69はリーグワーストであり、DFラインの背後をつかれるケースが非常に多い。直近5試合も1分4敗。ジェシー・マーシュの後任だったハビ・グラシアをわずか70日間で解雇し、今シーズン終了までの暫定監督にサム・アラダイスを迎えた。

マルセル・ビエルサが楚を築いたリーズにビッグ・サムとは……。ビッグサプライズだ。フォーマットが根本から違う。ビエルサはポゼッション、アラダイスはロングボール。要するにリーズはビエルサの闘い方にピリオドを打ち、ボルトンやニューカッスル、ウェストハムなど、プレミアリーグで8クラブの指揮官を務めた海千山千のアラダイスに残留の望みを託した。

今年69歳になる新監督は、相手が嫌がることに徹底する。ボルトンを率いていた9年間(1997~2007年)はセットプレーで相手GKを数人の長身選手が取り囲み、プレーエリアを制限した。

「彼らはフットボールをしていない。キーパーの邪魔をしているだけだ」

アーセナルのアルセーヌ・ヴェンゲル監督(当時)が、何度も何度もクレームをつけていた。

また、自信家なのか、あるはい稀代のナルシストなのか。コメントにも突っ込みを入れたくなる。

「ジョゼップ・グアルディオラやユルゲン・クロップ、ミケル・アルテタは非常にすぐれた監督だが、わたしとはフットボールに対するアプローチが異なっているにすぎない。わたしは彼らと同等だ」

低く見るなよと訴えているに違いないが、それはちょっとできない相談だ。

現地時間5月6日、アラダイスとリーズはグアルディオラのシティとアウェーで対戦し、1-2の敗北を喫した。僅差とはいえ、ボールホルダーにプレスをかけず、自陣ペナルティボックス付近にフィールドプレーヤー9人を揃えるような闘い方で、ポイントを稼げるとは思えない。

シュート3本はクロスとセットプレーからヘディングで競り勝っただけだ。ゴール期待値はわずか0.51%。リーズとともに残留争いを展開するノッティンガム・フォレストはサウサンプトンから4ゴール、エヴァートンは三笘薫を擁するブライトンから5ゴール奪い、サポーターをおおいに喜ばせている。

シティ戦のアプローチがアラダイス流だとしても、守り倒すだけでは残留できない。グアルディオラやクロップ、アルテタと同等だと!? 冗談が過ぎる。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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