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サッカー フットサル コラム 2023年3月17日

プレミアリーグのレフェリーは毎週のように問題を起こす

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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レッドカードを提示され失意のカゼミーロ

レッドカードを提示され失意のカゼミーロ

読者の皆さんも、現地時間3月12日に行われたマンチェスター・ユナイテッド対サウサンプトン戦には、いろいろなご意見をお持ちのはずだ。

フィフティのボールにチャレンジしたカゼミーロの右足は、“はずみ” でカルロス・アルカラスのスネをヒットしたように見える。悪意は微塵も感じられず、いわゆる不可抗力だ。

しかし、主審を務めたアントニー・テイラーは、オンフィールド・レビューでチェックした後、カゼミーロに退場を宣告している。アンソニーやリサ・マルティネスといった同僚だけではなく、サウサンプトンのチェ・アダムズ、アルメル・ベラ=コチャプがカゼミーロも慰めるほど、なんともせつない裁定だった。

「故意、不可抗力に関わらず、相手の肉体にダメージを与えるようなプレーはレッドカード」がFIFAの解釈なのだから、テイラーの裁定はルールに則っている。

では、11日のレスター対チェルシー戦はどのように説明すればいいのだろうか。リカルド・ペレイラの右足は露骨なほどにジョアン・フェリックスのスネに入っている。主審のアンドレ・マリナーはオンフィールド・レビューもせず、ペレイラにイエローカードすら提示していない。

レスターDFのチャレンジにはゾッとした。明らかなレイトチャージであり、カゼミーロのタックルよりも悪質だったのだから、少なくともオンフィールド・レビューによる確認は必要だった。VAR担当のクリストファー・カヴァナは、なぜマリナーに進言しなかったのだろうか。

要するに、プレミアリーグのレフェリーはジャッジが曖昧だ。一貫性をつねに欠いてる。前半に認められたタックルが、後半にはイエローカード。動揺が顔に出るタイプも少なくはなく、試合をコントロールできない。

かつてはアルセーヌ・ヴェンゲルやジョゼ・モウリーニョが、最近ではジョゼップ・グアルディオラやユルゲン・クロップといった名将が、「頼むから選手を守ってくれ」と無謀なタックルを取り締まるように懇願したものの、一向に改善されない。

VARも宝の持ち腐れだ。代表例がリー・メイスンだ。オフサイドのラインを引き忘れるなどもってのほかで、のちに『PGMOL』(Professional Game Match Officials Limited=審判委員会)を追われている。

「ちゃんと仕事してくれ」

この事件の当事者であるアーセナルのミケル・アルテタ監督が、声を荒げたのは当然だ。ちなみにメイスンは、主審や第四審判を務めていた過去2~3シーズンも職務怠慢を指摘されていた。

また、ブライトンのロベルト・デ・ゼルビ監督が、「セリエAに比べるとレフェリーのレベルが低い、低すぎる」と苦言を呈すると、『PGMOL』は「礼節を欠く言動」として1試合のベンチ入り禁止を科した。礼節とは、礼儀と節度である。

2010年にチャンピオンズリーグとワールドカップ両大会の決勝で主審を務めたハワード・ウェブが、『PGMOL』のチーフに就任したのは昨年末のことだった。

あれからおよそ3か月、プレミアリーグのレフェリングは性懲りもなく、毎週のように議論になる。フットボールの主役はあくまでも選手たちだ。試合をぶち壊すようなレフェリーは、一刻も早くお引き取り願いたい。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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