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前回の対戦は3-1でユナイテッドが勝利
2020年12月のノースロンドン・ダービーで勝利を収めた後、トッテナムのジョゼ・モウリーニョ監督(当時)はこういった。
「ミケルに任せておけば、アーセナルはいつかふたたび必ずアーセナルになる」
ミケルとはアルテタ監督である。15位にまで沈んだ絶望感なのか、アルテタ解任を叫ぶサポーター、OB、識者も少なくなかった。
だが、若手を軸に復活を期していた青年将校の手腕を高く評価したモウリーニョは、ノースロンドンのライバルに最大限の賛辞を贈ったのである。
いま、アーセナルは首位を快走している。とくにディフェンス面の成長が著しく、18試合を消化した時点の平均失点は0.78。昨シーズンの同時期は1.28。今シーズンの安定感を如実に物語るデータといって差し支えない。
ウィリアム・サリバとガブリエウ・マガリャンイスの両センターバックを軸とする守備陣がつねに高水準のプレーを披露していること、マルティン・ウーデゴール、ブカヨ・サカ、カブリエウ・マルチネッリといった攻撃陣が絶えずプレッシングで貢献していることは、読者の皆さんもご存じだろう。
ともすれば、アーセナルは流麗なアタックが話題になりがちだ。しかし、ボールの即時奪回を基軸とする守備の方法論も見逃せず、このスタイルはアルテタによって根づいた。20年12月のノースロンドン・ダービーで敗れた後、この男を解任していたら……。組織を構築するまでには時間がかかる。
さて、今週末のアーセナルはマンチェスター・ユナイテッドと対戦する。両チームは1990年代中期からおよそ20年にわたり、激しくしのぎを削ってきた。
サー・アレックス・ファーガソン、アルセーヌ・ヴェンゲル両指揮官のマインドゲーム。ロイ・キーンとパトリック・ヴィエラの過激なライバル意識。デイヴィッド・ベッカムのフリーキック、ティエリ・アンリの高等技術、ポール・スコールズのミドル、マルク・オーフェルマルスのドルブル突破など、人々を魅了したシーンは枚挙の暇がない。
チェルシーとシティの急成長、リヴァプールの復活などで近ごろは主役の座を譲っているとはいえ、プレミアリーグの魅力を満天下に知らしめたのはアーセナルとユナイテッドであり、イングランド・フットボールを語るうえでも両チームは欠かせない。
現有勢力を比較するとアーセナルが優位だ。丸4年が過ぎたアルテタ体制のアーセナルに対し、ユナイテッドにエリク・テンハフ監督が着任したのは昨年7月だ。完成度に大きな差がある。
また、ユナイテッドはカゼミーロが出場停止だ。絶妙のポジショニング、正確なクサビ、類稀な空中戦でユナイテッドの復調を支えてきたMFの不在は大きすぎるダメージだ。
しかし、ユナイテッドが3-1で勝った前回対戦で、カゼミーロは80分から出場したにすぎない。主力を欠いた場合、テンハフはさまざまなアイデアを駆使してピンチをしのいできた。
アーセナル優位は否めないものの、油断だけは禁物だ。一つひとつ丁寧に、無用な争いを避け(カッとなりやすいグラニト・ジャカは要注意)、クールに振る舞えば、おのずと結果もついてくる。
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹
ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。
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