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サッカー フットサル コラム 2022年11月11日

ワールドカップ前の不快なムードを三笘が一気に吹き飛ばす

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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アーセナル戦でゴールを決めた三笘薫

アーセナル戦でゴールを決めた三笘薫

「なにをいまさら」
「開いた口がふさがらない」
「ワールドクラスの厚顔無恥」

FIFA前会長ゼップ・ブラッターを、世界中が批判している。

「2022年のワールドカップはアメリカ開催でほぼ決定していた。ところがミシェル・プラティニ(UEFA会長・当時)の裏切りによって、カタールに変更された。FIFAは取り返しがつかないミスを犯した」

ワールドカップ開催が目前に迫っているにもかかわらず、マイナスにしかならない問題発言である。カタール開催が決まった2010年、FIFAのボスはほかならぬブラッターだったではないか。

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ヨーロッパのフットボールシーズンを中断してまでの強行開催、性差別や酒類に関する厳しすぎる制約などの問題を抱えるカタールがホストカントリー……。裏になにかがあることは容易に推察できるものの、なぜこの時期になってブラッターは告白したのか。まさか、真実を告白した自分に酔ってでもいるのか。

しかも、カタールがフットボールに適していない気候条件であることは、だれもが承知していた。11月でも平均気温は30℃前後。各スタジアムに備えつけられているエアコンが正常に起動するかどうかは、ぶっつけ本番に近いともいわれている。現地時間13時、16時キックオフの試合は、心身ともに激しく消耗するに違いない。

今回が最後のワールドカップとなるリオネル・メッシ、チアゴ・シウバ、クリスチャーノ・ロナウドといった熟練の達人は、無事にタスクを完了できるのだろうか。

ちなみに30年大会は、ギリシャとサウジアラビア、エジプトの三か国共催が噂されている。どういう組合せ!? なんだかとてもきな臭い。

それでもカタール・ワールドカップは11月20日に開幕する。フランスのエンゴロ・カンテ、ポール・ポグバ、イングランドのリース・ジェイムズ、ベン・チルウェル、ポルトガル代表のディオゴ・ジョタなど、大会を彩るはずだったスター選手が負傷のために出場を見送った。

また、ドイツのマルコ・ロイスは14年のブラジル・ワールドカップ、16年と20年のヨーロッパ選手権に続き、またしてもビッグトーナメントから遠ざかった。

しかし、嫌なニュースばかりでもない。死の淵から蘇ったクリスティアン・エリクセン(デンマーク)、イングランドの至宝といって差し支えないフィル・フォデン、31歳にしてワールドカップ初出場となるフィルジル・ファン・ダイク(オランダ)などの好プレーに、世界中が酔いしれる。

そして日本の三笘薫だ。攻撃的なドリブルでプレミアリーグの猛者を手玉に取り、所属するブライトンでは “ファイナルサードの王様” になりつつある。相手DF陣の息の根を止めるような強気のアタックは、イングランド・フットボールのレジェンドであるガリー・リネカー、アラン・シアラーをして、「必見」といわしめるほどのレヴェルだ。

予選同様に終盤の切り札なのか、あるいはスタメンなのか。三笘の使い方は、森保一監督の考え方しだいだ。しかし、近ごろのパフォーマンスを踏まえると、限られた時間ではもったいない。

ドイツだろうがスペインだろうが、キックオフの時間は暑かろうが暑くなかろうが、三笘なら必ず崩せる!

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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