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もちろんSBSカップ自体に対しても、それぞれの選手がそれぞれの想いを抱いている。静岡生まれで、中学年代からジュビロ磐田でプレーする松田和輝は「中学生の時に、静岡ユースに選ばれたジュビロのユースの選手が代表とやっている試合を見に行って、『こういうふうにジュビロを代表して、静岡県を代表して戦える選手になりたいな』と思いました」ときっぱり。この大会に出場することの意味を、十二分に理解していることが窺える。
静岡ユースは、果敢に戦った。U-18ウズベキスタン代表と対峙した初戦は、3-3という激しい打ち合いの末にPK戦で敗れたものの、2戦目となったU-18日本代表との大一番も先制を許しながら、試合終盤に執念で追い付き、またももつれ込んだPK戦で今度は勝利を引き寄せる。行徳が「こっちは県選抜で、日本代表はもちろん僕らも目標にしているので、この試合に対する気持ちや熱は入っていたと思います。最後はPKでしたけど、勝てたことはとても嬉しかったです」と明かした言葉は、おそらくチームの共通認識。試合後は代表に勝った歓喜を、みんなで草薙の夕空に向かって爆発させた。
最終日のU-18ウルグアイ代表戦は、鈴木監督も「今日の出来は本当に凄いなと思うばかりでしたね」と称賛するような高パフォーマンスを発揮。静岡学園の高橋を起点に、磐田U-18の後藤啓介のアシストで、清水ユースの斉藤柚樹がゴールを陥れるという、“プレミアトリオ”の連携で先制点を奪うと、清水桜が丘高校でプレーする石川瑠紀のクロスがオウンゴールを誘発し、2点をリードする。
最後はJFAアカデミー福島U-18から唯一選出されている齋藤晴がダメ押しゴールを記録し、3-0で完勝。U-18日本代表戦でPKを2本止めて、主役の座をさらった藤枝東高校の石坂地央が「今回は宿泊もあって、同じ空間で過ごすことが増えたので、そういう面で一体感が出てきたなと。“仲良しこよし”ではなくて、お互いを高め合う仲間のような関係になってきていると思います」と言い切るようなまとまりを披露した静岡ユースは、2位という好成績で大会を終えることになった。
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