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サッカー フットサル コラム 2022年7月23日

E−1選手権出場の女子4チームは実力拮抗 2023年ワールドカップに向けての大切なステップ

後藤健生コラム by 後藤 健生
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男子の方のFIFAランキングを見ると、24位の日本と28位の韓国が突出しており、中国は78位、香港は145位と大きな差がある。海外組不在であっても、日韓両国のチーム力は中国、香港よりかなり上である。

それに対して女子の場合は、13位の日本に対して、中国が16位、韓国が18位、中国台北(台湾)が40位と力が拮抗しているのだ。

実際、日本の初戦となった韓国との試合では、競り合いで韓国にボールを奪われたり、パスミスが多かったりしたせいで、韓国にボールを握られる展開となった。シュート数でも日本の4本に対して韓国は12本と、日本の劣勢は明らかだった。

原因は日本の女子サッカーが現在シーズンオフの最中だからだ。

昨年発足した女子サッカー初のブロリーグ、WEリーグは秋春制を採用しているので現在シーズンオフの最中であり、8月20日のリーグカップでようやく開幕を迎えるところ。一方、韓国のリーグ戦(WKリーグ)はシーズン真っ盛り。フィジカル・コンディションや試合勘という意味で、日本が劣勢になるのはある意味で当然のことだったのだ。

それでも、日本はしっかりとパスをつないで右サイドを崩して33分に宮沢ひなた、65分に長野風花が決めて韓国を2対1で下した。

内容が悪くても、しっかり勝ち切ったことの意味は大きい。というのは、1月のアジアカップでは、日本は勝負弱さを露呈してしまったからだ。

この大会、韓国とはグループリーグで対戦。試合開始直後に植木理子のゴールで先制し、その後もゲームをコントロールしていたのだが、終了間際に同点ゴールを許して引き分けに終わってしまった。そして、準決勝では中国を相手に、やはり植木の2ゴールで2度も先行しながら、延長後半の最後の時間帯に失点して2対2の引き分けとなり、PK戦で敗れて決勝進出を逃したのだ。

韓国戦でも中国戦でも内容的には日本が上回っていたのに勝ちきれなかったのだ。

その意味では、E−1選手権での再戦では内容はともかく勝ち切ることが大切なテーマ。だから、内容は劣勢だった韓国戦での勝利は評価していいのである。

最初にも述べたように池田監督就任からまだ1年。メンバーもまだ確定しているわけではないし、また、池田監督の目指すコンセプトも完全には浸透していない。ようやく、6月の欧州遠征で目指すものがはっきりと見えてきた段階なのだ。

1年後のワールドカップを目指す女子日本代表にとってはE−1選手権は非常に大事なステップなのだ。しっかり勝ち切って3戦全勝での優勝を目指してもらいたい。


文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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