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サッカー フットサル コラム 2021年12月29日

アーセナル復調の最大要因はスタッツもいうことなしの冨安だ

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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アーセナルに移籍した冨安

冨安健洋

チャンピオンシップ(実質2部)から昇格してきたブレントフォードに0-2で敗れ、チェルシーにも同じスコアで屈した。続くマンチェスター・シティ戦は0-5の惨敗だ。開幕3試合はノーゴール・9失点。絶望的な状況だった。

しかし、冨安健洋が加入した4節のノリッジ戦に1-0の勝利を収めると、その後は11勝2分3敗。直近4試合も4連勝し、アーセナルがいつの間にか4位に浮上してきた。

復調の最大要因は、やはり冨安だ。

この夏、OBのポール・マーソンは、「トップランクのクラブでプレーしていない選手」と、日本が誇るDFを批判していた。冨安を知らなかったのだろう。的外れが過ぎていて滑稽だ。後に謝罪したとはいえ、同じ日本人として腹立たしい。

さて、英国の衛星テレビ局『sky sports』が、冨安の素晴らしいスタッツ(18節終了時点)を紹介していた。ミスター・マーソン、チェックせい!

空中戦の勝利数は、右サイドバックとしてリーグナンバー1の43回。2位のジョアン・カンセロ(シティ)とマシュー・キャッシュ(アストン・ヴィラ)を14回も上まわっていた。また、リーグ4位の87回を記録した一対一の勝利数も、トップのカンセロ(前出)とはわずか5回しか離れていない。

プレミアリーグ初挑戦にもかかわらず、ここまでのスタッツを残しているのだから、さすがというしかない。

アルセーヌ・ヴェンゲル体制下でキャプテンを務めたトニー・アダムズも絶賛している。

「とにかくポジショニングが秀逸だ。わたしはトミの大ファンなんだよ」

名ストライカーとして鳴らしたイアン・ライトも同様だ。

「待望久しかった本物の右サイドバック」

なお、冨安は新型コロナウィルスの検査で陽性反応を示し、ボクシングデイのノリッジ戦から欠場している。復帰は来年1月6日のリヴァプール戦(リーグカップ準決勝1st.leg)、あるいは9日に予定されているノッティンガム・フォレストとのFAカップ3回戦あたりだろうか。

それにしても、今シーズンのアーセナルは夏の補強が的中した。GKアーロン・ラムズデイルはスーパーセーブを頻発し、なおかつ失点に直結するエラーを一度も犯していない。DFベン・ホワイトが質の高いビルドアップでチーム全体を活性化すれば、ヌーノ・タヴァレスは高い攻撃能力を発揮。負傷が多いキーラン・ティアニーに代わって左サイドバックに入った。

さらに、ブカヨ・サカやエミール・スミス=ロウといった既存戦力も。ニューカマー同様20代前半だ。ミケル・アルテタ監督と強化担当セクションが将来を見据えたチーム創りを進め、早くも結果がついてきている。シーズン前半戦の出来は75~80点といったところだ。

度重なる規律違反で信頼を失ったピエール=エメリク・オーバメヤンはキャプテンの座をはく奪され、年が明けると事実上の戦力外通告を受ける公算が大きい。

しかし、彼を欠いたとしても、フレッシュな魅力にあふれるアーセナルなら大きな問題にはならない。シティ、リヴァプール、チェルシーに続く第二集団の一番手として、いや、三強の一角を崩す最有力候補として、後半戦のプレミアリーグをかきまわす可能性は大いにある。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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