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サッカー フットサル コラム 2021年9月8日

高給取りが揃うパリSGの年俸総額は450億円にも達した

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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キリアン・エムバペ(写真中央)

キリアン・エムバペ(写真中央)

なぜパリ・サンジェルマンは、キリアン・エムバペ関連のビジネスをまとめなかったのだろうか。彼と相思相愛の仲いわれるとレアル・マドリーから届いたオファーは、2億ユーロ(約260億円)もの巨額だったのだが……。

リオネル・メッシ:ボーナス込みで最大8000万ユーロ(約104億円)
ネイマール:5600万ユーロ(約73億円)
エムバペ:3200万ユーロ(約42億円)
セルヒオ・ラモス:2700万ユーロ約35億円)
ジャンルイジ・ドンナルンマ:1800万ユーロ(約23億円)
ジョルジニオ・ワイナルドゥム:1700万ユーロ(約22億円)
アシュラフ・ハキミ:1500万ユーロ(約20億円)
※日本円の1000万円以下は四捨五入。1ユーロ=130円で換算

パリSGの年俸は、主力だけで320億円近くに達する。さらに1000万ユーロ(約13億円)以上の高給取りが10名前後いるため、年俸総額は450億円に届こうとしているに違いない。

獲得に7000万ユーロ(約91億円)を要したハキミを除き、メッシ、S・ラモス、ドンナルンマ、ワイナルドゥムと、フリートランスファーにこだわった理由がここにある。スポルティングからやって来たヌーノ・メンデスも買取オプションつきとはいえ、今シーズンはローンだ。収支のバランスを整える意味でも、やはりエムバペは手放すべきだった。

しかも彼はマドリーに移籍しようとしていた。パリSGに対する思い入れはもはや薄い。モチベーションを刺激できない選手は戦力にならず、不満分子になる恐れがある。

したがって、市場が再開する来年1月には、移籍金が夏より下がったとしてもエムバペをマドリーに、色よいオファーを届けるクラブに売却した方が得策だ。

さらに、マウリシオ・ポチェッティーノ監督の構想から外れている、もしくは外れかけているアンデル・エレーラ、レイバン・クルザワ、ティロ・ケーラー、ラフィーニャなども放出し、経営のスリム化を図らなくてはならない。

彼らにすれば高年俸が約束されるパリSGに留まりたいが、クラブの財政は芳しくない。「来年1月、数人の選手に契約解除という厳しい決断が下される」と指摘するメディアも徐々に増えてきた。

2019年からスポンサー契約を交わし、年間5700万ドル(約63億円)をサポートしてきた『Accor』(フランスの大手ホテルチェーン)との関係も今シーズン限りだ。コロナ禍では新スポンサーとの出会いも難しい。

フランスの有力紙『レキップ』によると、パリSGのオーナー企業である『QSI』(カタール・スポーツ・インヴェストメント)内でも、エムバペに関しては売る・売らないで意見が二分。最終的には同社社長タミーム・ビン・ハマード・アル・サーニ氏に決定権が委ねられ、夏は残留との答に至ったという。

エムバペとの契約は来年6月30日までだ。売りどきを逸すると痛い目に遭う。懐事情が絶望的に苦しかったバルセロナからメッシを引き取ったパリSGも、結局は同じような苦しみを味わうとは皮肉なものだ。

来年の夏、何人が残っているのだろうか。そそくさと、ネイマールが逃げていく?

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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