人気ランキング
コラム一覧
自身のミスで失点を招いたチアゴ・シウバ
3節終了時点で、プレミアリーグの総得点は107。1試合平均でも3・82を数え、昨シーズンの2・73を大きく上まわっている。しかもマンチェスター・シティ対アストンヴィラ戦、バーンリー対ユナイテッド戦が順延になっているにもかかわらず、のデータだ。
両チーム合わせて5ゴール以上を記録した乱打戦も7試合あり、チャンピオンシップ(実質2部)から昇格してきたリーズなどは、開幕戦でリヴァプールに3-4、翌節はフラムに4-3と、壮絶な闘いでサポーターを喜ばせている。
しかし、リヴァプールを追うべきシティ、ユナイテッド、チェルシーの3チームは、守りを整理整頓する必要がある。
後半に3点を取り返して追いついたものの、チェルシーは3節のウェストブロム戦で守備の脆さを露呈した。新戦力のチアゴ・シウバも失点に絡むミスを犯し、各方面から批判が集中している。
フランク・ランパード監督は、なぜアントニオ・リュディガー、セサル・アスピリクエタを起用しないのだろうか。T・シウバが名DFだとしても、プレミアリーグは初のチャレンジだ。即フィットできるとは考えにくい。彼が新しい環境に慣れ親しむまで、リュディガーとアスピリクエタにサポートを託すべきではないだろうか。
右からリーズ・ジェームズ、アンドレアス・クリステンセン、T・シウバ、マルコス・アロンソというウェストブロム戦の最終ラインは、あまりにも心もとなかった。
ユナイテッドもDF陣がスリル満点だ。バリー・マグワイアとヴィクトル・リンデレフのスピード不足はいまに始まったことではないが、今シーズンも緩くて脆い。ボールロスト後の対応もチーム全体に遅い。
オーレ・グンナー・スールシャール監督が明確なゲームプランを持たず、強化担当が業界で信用されていない事実を踏まえると、ユナイテッドは今シーズンも主力のコンディション次第だろう。落差が激しくなる。
さて、シティである。3節のレスター戦で5失点。監督キャリアワーストの数字に、ジョゼップ・グアルディオラ監督は頭を抱えた。
彼の哲学には反するものの、ポゼッションの際にもう少しだけ後方に人を残したほうがいい。GKと2センターバックを除く8名がアタッキングサードに進入するスタイルは、カウンターを得意とするチームには格好の餌食だ。
ましてシティと対戦するとき、多くのチームが籠城する。堅くて分厚い守備網をこじ開けられず、時間ばかりが過ぎていく。焦りからマイボールを失い、カウンターで失点……。よくあるケースだ。
次節はリーズ戦だ。フィルジル・ファンダイクを巧みにおびき出し、堅守を誇るリヴァプールから3点を奪った開幕戦の健闘は、読者の皆さんの記憶にも新しいところだろう。知将マルセロ・ビエルサの存在も、シティにとって非常に不気味である。
チェルシーとマンチェスター勢は、リヴァプールにプレッシャーをかけてしかるべき存在だ。今シーズンは始まったばかりだが、彼ら3チームの守備面が一刻も早く改善されないと、昨シーズンと同じような展開になる。リヴァプール独走は味気ない。
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹
ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
【限定】高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ2025 プレーオフ RB大宮アルディージャU18 vs. ジュビロ磐田U-18/米子北高校 vs. アルビレックス新潟U-18
12月14日 午前10:50〜
-
【限定】高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ2025 プレーオフ 東山高校 vs. 尚志高校/愛媛FC U-18 vs. ベガルタ仙台ユース
12月14日 午前10:50〜
-
サッカーニュース Foot! 超高校サッカー通信 Presents 高円宮杯U-18プレミアリーグ 土屋雅史の深掘りレポート2025 #21
12月11日 午後10:45〜
-
高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 WEST 第21節-2 ヴィッセル神戸U-18 vs. サガン鳥栖U-18
12月7日 午後12:50〜
-
高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 EAST 第21節-1 鹿島アントラーズユース vs. 青森山田高校
12月6日 午前10:50〜
-
【限定】ロングハイライト・高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 WEST 第22節-3 神村学園高等部 vs. ファジアーノ岡山U-18
12月16日 午後8:00〜
J SPORTSで
サッカー&フットサルを応援しよう!
