人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サッカー フットサル コラム 2020年7月10日

無観客でもノースロンドン・ダービーは異様なムードになる。

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
  • Line
ソン・フンミン

マンチェスター・シティに力の差を見せつけられ、ブライトンにも逆転負け。一時はトップ10も危ういと思われたアーセナルだが、その後サウサンプトン、ノリッジ、難敵ウォルヴァーハンプトンを退け、1-1のドローに終わったレスター戦も試合内容では圧倒していた。ダニ・セバージョスを筆頭に、「絶対に負けない!」という闘争心があふれ出ている。リーグ再開後のアーセナルは上向きだ。

マンチェスター・ユナイテッド戦の引分けはともかく、トッテナムはボーンマスに勝てず、シェフィールドに足をすくわれた。リーグ再開後は2勝2分1敗。上昇の兆しは感じられない。

「切れ味を欠いていた。攻撃面で鋭さがなかった」

ボーンマス戦終了後、ジョゼ・モウリーニョ監督も嘆いていた。

現地時間12日のノースロンドン・ダービーに向け、チーム状態ではアーセナルが上まわっている。通算成績77勝51分58敗。データ上でも優勢だ。しかし……。

J SPORTS 放送情報

8勝7分1敗。モウリーニョはアーセナル戦を得意にしている。チェルシーを率いたおよそ6年間では6勝6分無敗(コミュニティシールドを除く)。「失敗のスペシャリスト」「覗き魔」とアルセーヌ・ヴェンゲル体制下のアーセナルを罵り、物議を醸しもした。モウリーニョ本人にかつての冴えがないとはいえ、精神的なアドバンテージになる数字だ。

また、ポルトガルが産んだ稀代の野心家はだれもが認める百戦錬磨だが、アーセナルのミケル・アルテタ監督は十分な経験を積んでいない。無観客でもノースロンドン・ダービーは異様なムードになる。前回対戦では両チーム合わせて8枚のイエローカードが乱れ飛び、19年3月の一戦ではアーセナルのルーカス・トレイラが退場になるなど、喧嘩上等といった雰囲気だ。

したがってアルテタはあくまでもクールに、近ごろの旺盛な闘争心が裏目に出ないように選手たちをコントロールすべきだ。なにかにつけて文句をつけたがるショコドラン・ムスタフィ、セアド・コラシナツは、たとえ不可解な判定であってもグッとこらえなくてはならない。つまらないクレームがイエローにつながり、パフォーマンスにマイナス影響を及ぼすケースは、アーセナルに限らず頻繁に起きている。

それでも、現状を単純に比較するならアーセナルが有利だ。チーム全体のフィジカルも上向きで、GKエミリアーノ・マルティネスは負傷欠場中のベルント・レノが焦りを覚えるような好プレーの連続だ。

一方、トッテナムはハリー・ケインがノースロンドン・ダービーで4試合連続ゴールを決めているものの、チーム自体は攻守の切り替えが鈍い。前節のエヴァートン戦でもソン・フンミンがチェイシングをさぼり、ウーゴ・ロリスに叱責されている。FAカップ5回戦のノリッジ戦後に観客と揉めたエリック・ダイアーは出場停止だ。

ただ、返す返すもノースロンドン・ダービーである。些細なミスが、微妙なジャッジが、試合の流れを変えたとしても不思議ではない。主審はマイケル・オリヴァー(予定)。この男の裁量も、注目ポイントのひとつだ。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
サッカー フットサルを応援しよう!

サッカー フットサルの放送・配信ページへ