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サッカー フットサル コラム 2019年5月24日

去り行く戦士たちへ…「お疲れさまでした。ありがとう」

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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ヴァンサン・コンパニがマンチェスター・シティに、アントニオ・バレンシアがマンチェスター・ユナイテッドに別れを告げ、ダニエレ・デロッシはASローマを退団する。そしてフランク・リベリとアリエン・ロッベンも、バイエルン・ミュンヘンのユニフォームを脱いだ。

また、バルセロナに黄金期を築いたチャビ・エルナンデス(現アル・サッド)、ユベントスの名DFアンドレア・バルザーリ、、ローマの鉄壁センターバックとして活躍したフアン(現フラメンゴ)もリタイアを明らかにしている。

2019年は節目なのだろうか。一世を風靡した選手たちが人生の岐路に立っている。指導者になる者、まだまだ現役を続ける者、人それぞれの進路はあるが、彼らの勇姿がピッチで楽しめなくなる、あるいは少なくなることに一抹の寂しさは隠せない。

さて、個人的には次の3名を挙げたい。ロビン・ファンペルシー(現フェイエノールト)、ペトル・ツェフ(現アーセナル)、ジョン・オシェイ(現レディング)……。

ユナイテッドに重心を置く筆者にとって、ファンペルシーは特殊な存在だった。アーセナル在籍時の彼は怖くて怖くてたまらないストライカーで、ユナイテッド移籍後は頼りになるストライカー。ゴール前の落ち着き、繊細なボールタッチ、剛胆な左足。ファンペルシーの一挙手一投足には何度も楽しませてもらった。

ツェフはおとなだった。2011年夏、新旧交代を急ぐチェルシーはアトレティコ・マドリーから獲得したティボー・クルトワ(現レアル・マドリー)をレギュラーGKに据えた。定位置争いのチャンスさえ与えられず、ツェフの序列は二番手に下がる。しかし彼はいっさいクレームをつけず、クラブの決定に従った。しかもクルトワにプレミアリーグ特有のリズム、対戦相手のクセなどを伝授したというのだから頭が下がる。あくまでもチーム・ファースト。ツェフだけは幸せになってほしい。

超絶技巧を持っているわけではなく、スピードも平均的だ。しかし、この男がいないと妙な不安感に苛まれる。オシェイは不思議なポジションを占めていた。ロッカールームではいじられキャラで、年下のウェイン・ルーニー(現DCユナイテッド)に何度となくイタズラされても、いつも笑顔で応じていたという。

ただ、ピッチ上ではいわゆるマルチロール。最終ラインと守備的MFをこなし、2007-08シーズンはチャンピオンズリーグの優勝にも大きく貢献した。このシーズンを総括したサー・アレックス・ファーガソン監督(当時)も、オシェイの名を挙げて称賛している。

「スタメンでも控えでも、オシェイはいつでも万全の準備を怠らない。なにより、ユナイテッドでプレーすることの意義、重要性をよく理解している。若手や外国人選手は、オシェイを見習わなければならない」

素敵な想い出があれば、二度と振り返りたくないシーンもある。だが、サポーターは彼らを信じ、彼らはサポーターに尽くした。きっと、永遠のメモリーに刻まれる。

お疲れさまでした。ありがとう。



文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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