好調チームのチェックが楽しみ！ Ｆリーグ共同開催プレビュー

順位の入れ替わりが起きそうな2連戦

名古屋オーシャンズ ルイジーニョ選手

10月12日（金）～14日（日）に、Fリーグは神奈川県・小田原アリーナと、東京都・町田市立総合体育館の2会場で、Fリーグのディビジョン1に参加している12チームが集う「共同開催」を行う。3日間の中で、各チームどちらかの会場で合計2試合を戦う設定だ。

同じ相手と3度戦う、3回戦制を採用しているFリーグは、現在2順目の途中。ちょうど、シーズン全体の真ん中に差し掛かったところだ。順位は首位・名古屋オーシャンズが抜けている状態は変わっていないが、2位～6位までの上位グループは順位が激しく入れ替わっている。この混戦から抜け出して、名古屋を追いかけられるチームが出てくるどうかは、一つの注目点だ。

共同開催は2日連続の試合となるのでフィジカルコンディション面できつくなるのと、2連勝と2連敗では勝ち点6差がつくので、順位が大きく動く可能性がある点は頭に入れておきたい。それではJ SPORTSの中継がある、小田原アリーナの出場チームを中心に、見どころをチェックしよう。

波に乗る地元・湘南

湘南ベルマーレ ロドリゴ選手

地元でのゲームとなる湘南ベルマーレは、いずれも僅差のゲームを制しつつ、現在4連勝と波に乗っている。昨シーズン3位と大躍進した流れで、今シーズン序盤は相手からの研究と「勝たなければ」というプレッシャーで、思うようなプレーができなかった。昨シーズン30ゴールを挙げたエースのロドリゴも、ここまで8ゴール。

それでも、ここにきて5位に食い込んできたのは立派だ。今シーズンはロドリゴと同レベルの強烈な左足キックを持つ小門勇太や、ゴール前で合わせるのがうまい鍛代元気。最後尾からスルスルっとあがってゴールを奪う内村俊太など、得点者がバラけているのが特徴。ロドリゴ以外で試合を作れるのが強みになってきている。

12日（金）はFリーグ選抜と対戦する。毎週試合を行うリーグ戦の「疲れ」が出ているのか、現在3連敗と苦しんでいるFリーグ選抜。上位集団にようやく食い込んだ湘南としては、ここは確実に勝利したいところだろう。そして13日（土）は3位のシュライカー大阪と戦う。大阪は前節エスポラーダ北海道相手に13ゴールを挙げる大勝。チアゴがハットトリックを決めたほか、加藤未渚実、相井忍、そして若手の計盛良太も2ゴールを挙げていて、爆発的な攻撃力が戻ってきた印象だ。小田原アリーナ2日目の最後となる湘南－大阪戦は、熱い戦いになることは間違いない。

名古屋、立川・府中の上位2チームも登場

立川・府中アスレティックFC 完山選手

首位の名古屋オーシャンズは、前節フウガドールすみだと引き分けたものの、リーグ半ばまできて、ここまで負けなしという圧倒的な強さを継続している。得点の多さも、失点の少なさも、現在リーグナンバーワン。攻守共にスキがないが、何といってもすごいのは、豊富な運動量に裏打ちされた激しいディフェンスではないだろうか。

前線から矢継ぎ早に相手に襲い掛かり、息もつかせない感じでしつこく体を寄せてボールを奪う。このディフェンスは、アマチュアはもとより、Fリーグの中でもほかでは見られない価値がある点も、観戦者は頭に入れておきたいところ。

そんな名古屋を今、必死に追いかけているのが、現在2位の立川・府中アスレティックFCだ。リーグ2順目に入って、湘南を上回る5連勝と好調。昨シーズンは33試合中29試合でゴールした渡邉知晃の驚異的な活躍が目立っていたが、この5連勝では4試合でゴール（5得点）したベテラン完山徹一の活躍や、新加入の外国人選手ジョーも3試合でゴール（4得点）と、渡邉に頼らない勝ち方をしている。

そして、直近3試合ではわずか2失点という、ディフェンスの強さも光っている。ゴレイロは、共に試合中度重なるスーパーセーブでチームを救うことが多い、田中俊則とクロモトが、1試合ごとに出場している。激しいレギュラー争いの緊張感が良い影響を与えているのかもしれない。