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サッカー フットサル コラム 2018年3月21日

CL出場権をめぐる四強の争い【vol.4】トッテナム

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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30試合を消化した段階で、4位トッテナムは5位チェルシーに5ポイント差をつけている。チャンピオンズリーグ(以下CL)出場権獲得に向けて若干のアドバンテージを握り、直近5試合も4勝1分と好調だ。一方、チェルシーはマンチェスターの両チームに敗れるなど2勝3敗とポイントを稼げず、なおかつ2008年は3勝2分4敗と精彩を欠いている。アントニオ・コンテ監督と主力の確執も相次いで報道され、チームを取り巻くムードは芳しくない。

したがって、4月2日に予定されている直接対決でトッテナムが勝利を収めれば、4位以内はグッと近づくはずだ。残り7試合で8ポイントのリードは、ほぼ安全圏といって差し支えない。しかし……。

30節のボーンマス戦でハリー・ケインが右足首を負傷。およそ一か月の戦線離脱を余儀なくされた。彼の代役は見つからない。マウリシオ・ポチェッティーノ監督も現有勢力をどのようにやり繰りするか、悩んでいることだろう。

選択肢のひとつとして、フェルナンド・ジョレンテが考えられる。名門ユベントスでも多くの修羅場を潜り抜けているため、最終盤のプレッシャーにも動じる恐れはない。しかし、ケインのバックアップに甘んじている影響で実戦のコンディションが整わず、プレーそのものは鈍重だ。

やはり、ソン・フンミンがよりよい選択肢だ。プレミアリーグで12得点、国内のカップ戦で2得点、CLで4得点と、今シーズンは絶好調。ケインの35得点に次ぐチーム・ナンバー2の18ゴールを挙げ、前線で異彩を放っている。スピード、運動量ともに申し分なく、課題といわれてきたキックの精度にも磨きがかかった。ポストワークこそジョレンテほどすぐれてないが、デレ・アリ、クリスティアン・エリクセンとは阿吽の呼吸である。

そしてソンがトップに上がった後の二列目には、復調著しいエリック・ラメラの起用が望ましい。3-の快勝を収めたFAカップ準々決勝、対ボーンマス戦でも充実のパフォーマンスを披露し、「エリックは輝いていたね」とポチェッティーノ監督を喜ばせた。1月にパリ・サンジェルマンからやって来たルーカス・モウラは、まだプレミアリーグにリズムに慣れておらず、真価を発揮するには時間が足りなすぎる。

ケインの欠場が一か月と仮定すると、4月2日のチェルシー戦、7日のストーク戦、さらに15日のマンチェスター・シティ戦も、頼りになる男を起用できない。ビッグ5内の直接対決が2試合あり、残留がかかるストークとのアウェーゲームも難関だ。3連敗の危険もはらんでいる。しかし、完成度が高いトッテナムであれば、ケイン不在をチーム全体でカバーする可能性も十分だ。勝負どころの3試合でポイントを稼ぎ、CL出場権をグイッと手繰り寄せたとしても、決して不思議ではない。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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