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自転車競技には様々な種目があります。
主だったところでは以下の種目が挙げられます(UCIホームページのメニューとなっている種目)。
・ロード
・トラック
・マウンテンバイク
・BMX
・トライアル
・シクロクロス
・インドア(フィギュア/サッカー)
この中で大規模(大規模という定義が難しいですが...)なプロスポーツとして確立されているのは自転車ロードレースのみといっても良いかもしれません(日本の競輪は除く)。
現在、自転車ロードレースのプロ選手は世界に1,000人ほどいるといわれています(競輪選手は約2,000人)。
男子の「UCIワールドチーム」は18チーム(平均約29名=約520名)、「プロフェッショナルコンチネンタルチーム」は24チーム(平均約23名=約550名)となっています。
「ワールドチーム」に所属している選手は基本的にチームからの契約金だけで生活していけるレベルにあり、トップ選手であれば年俸5億円ほど、また、1億円以上の年俸を得ている選手も数十人はいるとみられます。これらのレベルの選手であれば、チームからの年俸のほかに、個人スポンサーとの契約金、賞金、各種出演料などで別途億単位の収入がプラスされているはずです。更にワールドチームの半数以上の選手が年収(賞金などの副収入込みで)1,000万円以上は稼いでいると思われます。
一方、「プロコンチネンタルチーム」になると選手間格差が広がり、年俸1億円を得ている選手がいる一方で、最低年俸(数百万円)で走っている選手の数も少なくありません。但し、チームがルールを遵守していればプロコンチネンタルチームの選手でも基本的にレース活動のみで生活がしていけるはずです。
更に上記チームであればサラリーを得ている常駐のチームスタッフがそれなりに必要になってきます。
この下に「コンチネンタルチーム」がありますが、世界的にみたコンチネンタルチームは「育成チーム」的な位置付けなので、ここに所属している選手というのは職業選手というよりかは「プロ予備軍」的な存在となります。尚、日本国内でロードレースの職業選手を抱えているチームは全てコンチネンタルチームになります。
このほかに、主催者、メディアなど、ロードレース専門で生計を立てている人たちがいます。
これらをすべて考慮すると、自転車ロードレースというスポーツで生活している人の数というのは、世界に2,000人弱といった感じになるのでしょうか。
一方、自転車競技の他の種目については、各種目のトップ数人はそれなりに稼いでいる状況ですが、種目全体での雇用(競技人口も含めて)という意味では、決して「大規模なプロスポーツ」とは言い難い状況といえます。
改めてこうやってみてみると、自転車競技というスポーツのマーケットはまだまだ小さいように感じます。
元々、収益性を考慮せずに発展してきた競技なので仕方がないのかもしれませんが、「生活している人の数」だけで比較すれば「競輪>世界の自転車ロードレース界」ということになります。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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