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大きな変革を手に入れたスポーツの陰には、必ず「ゲーム・チェンジャー」と呼ばれる重要な存在がいます。
ちなみに「ゲーム・チェンジャー」をググってみると、「物事の流れや優劣を根底から覆すような、新しい可能性や思想を持つ個人や製品、企業などのこと」といった説明がなされています。
「物事の流れや優劣を根底から覆す」わけですから、個人の場合であれば、当然、多くのハレーションを引き起こす存在となってしまう可能性もあるでしょう。
自分自身に当てはめて考えてみると、私はどちらかといえば「調整型」の人間であり、もちろん一般的な基準からみれば「ゲーム・チェンジャー」寄りの人間なのかもしれませんが、それでも強烈なハレーションを覚悟で物事を進めていく強さはそれほどありません。
スポーツ界に於ける「ゲーム・チェンジャー」の代表格といえば、やはり「川淵三郎氏」の名前が一番に挙がります。
サッカー「Jリーグ」だけでなく、近年はバスケットボールの「Bリーグ」のスタートアップにも大きく貢献されていました。
その川淵氏が昔から主張されていることに一つに、「スポーツ関連団体でダメな部分は、その競技のOB主体で運営がされているところ。日本代表選手が運営面でも優れているとは限らない。」という考え方があります。
私自身も元選手なので、この内容については耳が痛いというか、身に覚えがある出来事はこれまでも多々ありました。
最近も自分の「青さ」を痛感するような出来事があり、やはりもっともっと勉強しないといけない、と痛感しているところです。
それにしても、「人材」という要素ほど、重要かつ難しい問題はありません。
「人材」の難しいところは、個々の資質だけでなく、人の組み合わせにより、発揮されるパフォーマンスが大きく変化してしまう点です。
学歴や職歴などから人を選んでも、その人がすぐに団体内で機能するかを見抜ける管理者はなかなかいないでしょう。
ですから、まずは「人が集まる集団」というものをマネージメントできる人材の設定からはじめ、そして、その後、各専門家を配置し、期待するような成果を挙げていく必要があります。
「ゲーム・チェンジャー」とは、「専門知識」や「個々のスキル」よりも、方向性を示し、人をまとめ、そして、力強く忍耐強く全体を導いていける人のことを表しているのだと思います。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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