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最近、レースを運営する側の方々と話す機会が多いです。
昨日も某レースを運営する方とお話をしました。
そこで感じることは、日本のチームや選手というのは、自分たちの本来の立場をあまり理解できていないということです。
チームや選手たちは競技力向上を純粋に追い求める「現場=末端」の存在なので、なにも大人になり過ぎる必要はないですし、決して長くはない「稼げる期間」にお金を含めて色々なものを回収する必要があるのは理解できます。
しかし、もっとマクロな視野を持てれば、少し先に更に大きなリターンや高い実力を身につけるチャンスがあることにも気付くべきです。
選手がいなければチームは成り立ちません。
チームが参加しなければレースは成立しません。
しかし、逆に見れば、レースがなければチームや選手の価値はゼロになります。
特にレース活動しか行っていないチームや選手というのは、もっとレース主催者やファンを大切にするべきではないでしょうか。
残念ながら、日本のレース界にはこの様なことを教える教育システムがなく、現状のレース界が何故成り立っているかを理解している現場の人間は少ないと言えます。
今の国内レース界で、純粋な経済活動のなかで自立できているチームや選手というのはごく僅かしかありません。
大半は、競輪界が生み出している補助金か、一企業が生み出している黒字に依存して活動している状態です。
そして、そこで使ったお金を、新たな価値に変換して出資者に返せていないのが事実でしょう。
いわば、日本のレース界全体が赤字事業であり、事業仕分けの対象となっている様なものです。
1円をもらうということは、少なくとも1円以上の価値を生み出す何かをしなければいけないわけです。
他のスポーツ界の方からみれば、「何を当たり前のこと言ってるんだ」と突っ込まれそうですが、補助金などに長い期間依存してきてしまった日本のロードレース界は、この辺りの意識と能力が著しく欠け落ちてしまっています。
こういった流れが多く残っているなかで、「興行(ツール・ド・フランスも興行です)」としてレースを主催する方々のご苦労は、相当なものなのだろうなあと強く感じました。
栗村 修
中学生のときにTVで観たツール・ド・フランスに魅せられロードレースの世界へ。 17歳で高校を中退し本場フランスへロードレース留学。その後ヨーロッパのプロチームと契約するなど29歳で現役を引退するまで内外で活躍した。 引退後は国内プロチームの監督を務める一方でJ SPORTSサイクルロードレース解説者としても精力的に活動。
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