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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 レースレポート:第17ステージ】ユンボの三神が区間トップ3を独占!総合3位プリモシュ・ログリッチ「正直に言えば、行きたい気持ちもあったし、行きたくない気持ちもあった」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかレムコ・エヴェネプール
2つ目の1級峠では、ユンボ隊列から、突如としてバーレーン・ヴィクトリアスがプロトンの主導権をむしり取った。ステージ優勝と総合7位ミケル・ランダの総合ジャンプアップという2つの目標を掲げ、5人がかりで隊列を組み上げると、猛烈な牽引を敢行した。早々にソレルを前から引きずりおろし、さらにはエヴェネプールをも、残り5.5km、超級アングリルの山道で回収した。
その細く険しい山道は、相変わらず美しくもあり、恐ろしくもあった。クレイジーなほどの勾配が、繰り返し選手に襲い掛かった。この特異な地で2017年と2011年の2度、区間2位に食い込んだ経験を持つ35歳ワウト・プールスが、ランダを背負ってさらにペースを上げた。
途端にアングリル初体験の20歳のアユソは、この山の真の恐ろしさを理解することになる。逆転表彰台乗りを試みるどころか、「まるで永遠に続くかのような」苦行に耐え切れず、山頂まで5.2kmで早々と勝負から脱落した。すでに魔の山をレースで2回登り、1回目の2017年はアルベルト・コンタドールの人生最後の優勝に大きく貢献し、2回目の2020年は区間3位に飛び込んだ総合5位エンリク・マスさえ、4.7kmを残して静かに後退していく。
先頭にはバーレーン3人(プールス、ランダ、サンティアゴ・ブイトラゴ)とユンボ3人(クス、ヴィンゲゴー、ログリッチ)だけが残った。いつしかブイトラゴも後方へと消えていった。プールスの作業も限界が近づきつつあった。そこまでバーレーンの背後でひたすら守備的に走ってきたユンボ勢が、残り3km、満を持してとうとう攻撃に転じた。
「バーレーンにペースを委ねていた。彼らは十分な速さで走っていたからね。でも、ある時点で、ペースが少し下がったように感じた。だから前に出て、あとは山頂までマイペースで突き進むことに決めた」(ログリッチ)
ログリッチは、そろり、と最前列へと踊り出した。あまりの難勾配に爆発的な加速など不可能で、ミリ単位でしか距離は開かなかった。それでも背後でもがくプールスやランダの姿は、山道に詰めかけた人並みの向こう側に、少しずつ、着実に遠ざかっていく。
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