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【ジロ・デ・イタリア2022 レースレポート:第21ステージ】ジャイ・ヒンドレーが忘れ物を取り戻す悲願のジロ総合制覇「オーストラリア人であることを心から誇りに思う」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかさすがに新王者が、中間計測後に「ポジティブなニュース」を受け取り、総合優勝を確信すると、残りはむしろ慎重に安全に走ることを選んだ。一方で最後まで力を抜かなかった2019年総合覇者が、7.39秒リードでフィニッシュラインを越えた。
清々しい笑顔を見せるカラパス
「難しいジロだったけれど、結果には納得している。勝ったのは最強の選手だ。だからこそ僕は2位で満足なんだ。マリア・ローザで過ごした日々は素敵な経験だった。いつか再びここに戻ってきて、総合争いに挑戦するつもり」(カラパス)
そして全長3450kmのレースの、最終17.4kmだけをピンクジャージで走ったヒンドレーが、ついに2年越しの念願を叶えた。総合2位との最終的なタイム差は1分18秒。2010年に創設され、2017年にワールドツアー登録に切り替えたボーラ・ハンスグローエに、チーム史上初のグランツール総合優勝をもたらし、またオーストラリア人として史上初のジロ総合覇者となった。
「オーストラリア人であることを心から誇りに思うし、このジャージを母国に持ち帰れることが嬉しい。オーストラリア人であり、かつプロの自転車選手というのは、かなり精神的にタフな人種だと思ってる。オージーライダーはみんな打たれ強くて、去年の僕も本当にへこまされたけれど、こうして強くなって帰ってきたんだから」(ヒンドレー)
ちなみに2020年3月以来、新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限で、1度もオーストラリアに帰ることができていないヒンドレーにとって、急遽アリーナに飛んできた両親の眼の前で、マリア・ローザ表彰式に臨めたことがなによりの幸せだった。
ヒンドレーが2年がかりのジロ獲りを成功させ、カラパスが人生4度目の総合表彰台を楽しんだのだとしたら、ミケル・ランダはついに7年ぶりにグランツールポディウムに帰ってきた。また所属チームのバーレーン・ヴィクトリアスは、昨ツールとブエルタに続き、グランツール3大会連続でチーム総合首位。2年連続で違反や罰金ゼロを意味する「フェアプレーチーム賞」も獲得!
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