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サイクル ロードレース コラム 2022年5月12日

【ジロ・デ・イタリア2022 レースレポート:第5ステージ】仲間を信じ、今シーズン初勝利を飾ったアルノー・デマール「僕がすべきは諦めず、ひたすら忍耐強く頑張ることだけだった」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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すべては直後に山が待ち受けていたせいだ。平均勾配こそ4%と厳しくはないものの、今大会初の2級峠であり、登坂距離は19.6kmととびきり長い。ちなみに2年前の大会4日目に、ほぼ同じコースでステージが行われ、まさにこの山でガビリアを含む複数のスプリンターが集団から脱落した。

そして、山の中腹で、多くのスプリンターたちが恐れていた事態が発生する。ファンデルプール率いるアルペシン・フェニックスが、突如として集団前方へと駆け上がると、一気にスピードを上げたのだ!

初日スプリント時の落車の影響か、ユアンはあっという間に千切れた。前日のエトナ登坂を最終グルペットで終えたカヴェンディッシュも、早々と、同僚5人と共にグルペットを作り上げた。「2年前はもう少し上手く上れたんだけど」と優勝記者会見で苦笑いしたデマールもまた、山道の最終盤で、ずるずると後退していった。

「今日の山は難しくなるだろうとあらかじめ覚悟していた。複数のチームが、僕らを苦しめようとすることは分かっていたからね。たしかに遅れはしたけれど、少しずつ、少しずつ、という感じで、完全に脚が終わったわけではなかったよ。それに僕の周りには、常に仲間たちがいた。だから安心していたんだ」(デマール)

山の麓で3分以上のリードを有していた逃げ集団だが、山頂にたどり着く頃には、余裕はもはや50秒に縮んでいた。またメインプロトンから2分半以上遅れてカヴが、4分以上も遅れてユアンが山頂を越えた。

対するデマールは被害を約1分に食い止めた。フィニッシュまではいまだ約100km残っていた。遅れが2分以内なら集団フィニッシュに間に合う……と計算していたグルパマ軍団にとって、つまりは想定内だった。「まるで弾丸のように」、デマールとその仲間たちは、猛スピードでダウンヒルへと飛び込んだ。

下りではガビリアやビルマイのために、UAEチームエミレーツやアンテルマルシェが主導権を握った。イスラエル・プレミアテックもニッツォーロのために惜しみなく牽引した。ピュアスプリンターの集団復帰を阻もうと、多くのチームが力を尽くした。

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