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【Cycle*2022 ストラーデ・ビアンケ:レビュー】50kmもの独走を成功させたポガチャルが空前絶後の快挙を達成「もはや後戻りはできなかった」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか【ハイライト】
ストラーデ・ビアンケ|Cycle*2022
まさに記念碑的快挙。50kmもの独走を成功させて、タデイ・ポガチャルが2022年ストラーデ・ビアンケを勝ち取った。どこか往年のチャンピオンのやり方を思わせるような、それでいて現代の若者らしい溌剌さで、白き道を制圧した。
「素晴らしい勝利だよ。早めに飛び出したせいで、ラスト5kmまで、本当に勝てるかどうか確信が持てなかった。フィニッシュラインまで100%を尽くした」(ポガチャル)
お天気には恵まれたが、風は強く冷たかった。スタート直後に9選手が逃げ出しても、立て続けに襲いかかる未舗装路と、この突風のせいで、プロトンに静かな時間など決して訪れなかった。
そしてフィニッシュまで残り100km、全部で11ある未舗装セクターの、5番目で、とてつもない大落車が発生する。
横風に押された選手に車輪をさらわれて、前から2列目につけていたジュリアン・アラフィリップが空中へと吹き飛ばされた。下りでスピードが上がっていたせいで、後方の選手たちに反応する時間はなかった。次々と選手がなぎ倒され、集団は木っ端微塵。足止めを喰らわず、難を逃れられたのはわずか5人程度。アラフィリップのすぐ後ろにいたポガチャルやアレハンドロ・バルベルデも、やはり地面に突き落とされた。
2018年大会を制したティシュ・ベノートを筆頭に、エース格のマイケル・マシューズやマテイ・モホリッチが棄権を余儀なくされたが、幸いにもポガチャルはすぐにメイン集団へと復帰した。一方で背中を強く打ち付けた上に、野原に放り出されたアラフィリップは、再スタートに時間を要した。一時は集団から2分近い遅れさえ喫した。チームメート2人の献身のおかげで、ようやく大きな集団に追いついたのは、25km近い追走の果てだった。
驚くことに、世界チャンピオンは、決してその後も休まなかった。すぐにプロトン前方へと競り上がると、勢力的にレースを先導した。第8セクターで朝からの逃げが1人残らず吸収されると、集団に揺さぶりさえかけた。
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