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サイクル ロードレース コラム 2022年3月7日

【Cycle*2022 ストラーデ・ビアンケ:レビュー】50kmもの独走を成功させたポガチャルが空前絶後の快挙を達成「もはや後戻りはできなかった」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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1年前は、やはり第8セクターで、アラフィリップは攻撃に転じている。大きな加速で集団を粉砕し、先頭集団を8人に絞り込んだ。一方の今年は、まるでライバルたちの調子を試すかのように、2度、小さ浮く加速した。

その2度目に応えたのがポガチャルだった。さらには、直後に道が下り始めると……すかさず自らが先頭を奪った。やはり大きな加速を切ったわけではない。しかし小砂利混ざりの下り坂で、じわり、じわりと他選手との距離を開けていく。アラフィリップが慌てて穴を埋めに走るも、ぎりぎりで埋まらない。

独走するポガチャル

独走するポガチャル

フィニッシュまで残り50km、こうしてポガチャルは独走態勢へと持ち込んだ。

「簡単なレースではなかった。本当に苦しんだ。アタックした10分後に、これはもしかしたら良いアイディアではなかったのかもしれない、とも考えた。でもタイム差は開いていき、もはや後戻りはできなかった」(ポガチャル)

ただカルロス・ロドリゲスだけが単独で追走を試みたが、やはり差は広がっていくばかり。10km先でロドリゲスに約30秒、メイン集団には約1分10秒のリードを奪った。さらに10km先では、ロドリゲスは約1分差に遠ざかった。残り25km地点で、21歳の若者がついに追走集団に飲み込まれた一方で、23歳のツール・ド・フランス現役王者は、1分半差をつけ前方へと突き進んでいた。

後方のライバルたちも単に手をこまねいていたわけではない。もはや勝負する体力を残していなかった2019年大会王者のアラフィリップは、ウルフパックの仲間カスパー・アスグリーンのため、勢力的に前を引いた。1年前は最後の勝負グループに残りながらも、パンクで脱落した20歳クイン・シモンズのために、トレック・セガフレードの面々も懸命に働いたし、41歳バルベルデを支えるモビスター軍団も凄まじい牽引を行った。

約1分差に追い詰めた9番目のグラベルゾーンで、シモンズがついに自ら動いた。アスグリーンがすぐさま反応し、ティム・ウェレンスとジョナタン・ナルバエス、さらにはバルベルデも後に続く。残り22kmで出来上がった5人の追走は、すでに25km以上も1人で逃げ続けているポガチャルとのタイム差を、しかし思うように縮めることが出来ない。

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