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【ツール・ド・フランス2021 第7ステージ結果速報】マテイ・モホリッチが果敢に攻め続けラスト19kmを独走し初区間優勝、三大ツールステージ優勝を達成
ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部果敢なアタックが功を制し、三大ツールでの区間優勝を成し遂げたマテイ・モホリッチ
249.1kmとクラシック並みに距離の長い第7ステージ、中盤以降に5つの山岳が組み込まれた逃げきり勝利に有利なレイアウト。アクチュアルスタートが切られるとヴィクトール・カンペナールツ(チーム クベカ・ネクストハッシュ)のファーストアタックを皮切りに高速での激しいアタック合戦が繰り広げられ、飛び出しと吸収を繰り返し最初の30分の平均時速は55km/hと長距離らしからぬハイスピード。
40kmほど進んだところでベルギーチャンピオンジャージ着用のワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)のアタックで先行した集団がタイムギャップをつけることに成功、マイヨ・ジョーヌのマチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)、マイヨ・ヴェールのマーク・カヴェンディッシュ(ドゥクーニンク・クイックステップ)を含む29人での強力な先頭グループが形成された。
ヴィンチェンツォ・ニバリ(トレック・セガフレード)、ヤスパー・ストゥイヴェン(トレック・セガフレード)、カスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)、マグナス・コルト(EFエデュケーション・NIPPO)、セーアン・クラーウアナスン(チームDSM)、フィリップ・ジルベール、ブレント・ファンムール(共にロット・スーダル)、マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)、サイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ)など実力者たちを先行させてしまったプロトンは、総合優勝を狙うタデイ・ポガチャル擁するUAEチームエミレーツや先頭グループに乗りそこねたチーム トタルエネルジーズの牽引で追いかけるもタイム差は縮まらない。
中間スプリントポイントはカヴェンディッシュが先頭通過し20Ptsを積み重ねた。ひとつ目の3級シャトー・シノン山頂手前400m、残り距離88km地点でファンムールとモホリッチが先頭グループから抜け出しモホリッチが先頭で山岳ポイントを通過、そのまま脚を緩めずに2人でフィニッシュ地を目指す。
追走グループから飛び出したカンペナールツとストゥイヴェンが残り距離45kmで先頭の2人に追いついた。3級クロワ・ド・ラ・リベラシオンの上りで追走グループからパトリック・コンラッド(ボーラ・ハンスグローエ)とマグナス・コルトがアタック、吸収されるもニバリやフランク・ボナムール(B&Bホテルズ)も加速、追走グループはバラバラになった。モホリッチは順調に山岳ポイントを先頭通過で獲得し、山岳賞首位の5ポイントに並んでいる。
初登場2級シニアル・デュションの山頂手前1.3kmでモホリッチが加速すると、ファンムールとストゥイヴェンはついていけず独走状態となった。急勾配区間でメイン集団のプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)が遅れはじめた。モホリッチはそのまま独走を続け最終峠4級ラ・グルロワも先頭通過、山岳賞ジャージとこの日の敢闘賞を獲得、得意の下りを危なげなくこなしツール区間初優勝、涙とガッツポーズでフィニッシュラインを越えた。モホリッチはジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャでも区間優勝をしており、三大ツールで区間優勝を果たした選手の仲間入りを果たした。
ファンデルプールは1分40秒遅れ4位でフィニッシュ、マイヨ・ジョーヌをキープ。ポガチャルは5分15秒遅れ26位でフィニッシュ、総合5位+3分43秒、ログリッチは総合33位+9分11秒で区間を終えている。
「長いステージの優勝経験があるので、ステージ優勝の可能性があるならこのステージが最後のチャンスだと思ってた。無事に逃げに乗れたけど強力メンバーだから最後まで待ったら勝てないので早い段階でアタックした」モホリッチ、勝利後インタビュー
Cycle*2021 ツール・ド・フランス
ハイライト動画 第7ステージ
第7ステージ結果
1 マテイ・モホリッチ(スロベニア/バーレーン・ヴィクトリアス)in 05h 28' 20''
2 ヤスパー・ストゥイヴェン(ベルギー/トレック・セガフレード)+ 00h 01' 20''
3 マグナス・コルト(デンマーク/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 01' 40''
4 マチュー・ファンデルプール(オランダ/アルペシン・フェニックス)+ 00h 01' 40''
5 カスパー・アスグリーン(デンマーク/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00h 01' 40''
6 フランク・ボナムール(フランス/B&Bホテルズ)+ 00h 01' 40''
7 パトリック・コンラッド(オーストリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 01' 40''
8 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 01' 40''
9 ブレント・ファンムール(ベルギー/ロット・スーダル)+ 00h 01' 44''
10 ドリアン・ゴドン(フランス/AG2Rシトロエンチーム)+ 00h 02' 45''
個人総合順位
1 マチュー・ファンデルプール(オランダ/アルペシン・フェニックス)in 25h 39' 17''
2 ワウト・ファンアールト(ベルギー/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 30''
3 カスパー・アスグリーン(デンマーク/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00h 01' 49''
4 マテイ・モホリッチ(スロベニア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 03' 01''
5 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00h 03' 43''
6 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア/トレック・セガフレード)+ 00h 04' 12''
7 ジュリアン・アラフィリップ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00h 04' 23''
8 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン/アスタナ・プレミアテック)+ 00h 04' 56''
9 ピエール・ラトゥール(フランス/チーム トタルエネルジーズ)+ 00h 05' 03''
10 リゴベルト・ウラン(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 05' 04''
ポイント賞
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス/ドゥクーニンク・クイックステップ)168 Pts
2 マチュー・ファンデルプール(オランダ/アルペシン・フェニックス)103 Pts
3 ヤスパー・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・フェニックス)102 Pts
山岳賞
1 マテイ・モホリッチ(スロベニア/バーレーン・ヴィクトリアス)11 Pts
2 イーデ・スヘリンフ(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)5 Pts
3 マチュー・ファンデルプール(オランダ/アルペシン・フェニックス)4 Pts
ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 25h 43' 00''
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 01' 35''
3 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマFDJ)+ 00h 02' 27''
チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 77h 09' 12''
2 トレック・セガフレード(アメリカ)+ 00h 00' 13''
3 EFエデュケーション・NIPPO(アメリカ)+ 00h 02' 25''
敢闘賞
165 マテイ・モホリッチ(スロベニア/バーレーン・ヴィクトリアス)
第7ステージのリタイア
なし
コースマップ
第8ステージ 7月3日(土) 午後9:00 - 深夜1:30/J SPORTS 4
[区間] オヨナ > ル・グラン=ボルナン 150.8km(山岳・難易度4)/勝手知ったる本格的な山の戦い開始
■コースの特徴
開幕から1週間。いよいよ本格的な山の戦いが始まる。ジュラ山脈の南端オヨナからツール一行は走り出すと、ステージ後半で、ついにアルプス山脈へと足を踏み入れる。
いきなり6.5%超の上りでステージは幕を明ける。ただし5km地点で無印の山頂を乗り越えたら、しばらくはなだらかな起伏が続く。ステージ中盤には軽めの山も2つ待っている。
戦いが加熱するのは残り50kmを切ってから。モン・サクソネ(登坂距離5.7km、平均勾配8.3%)、ロム(8.8km、8.9%)、コロンビエール(7.5km、8.5%)と、1級3連続登坂が組み込まれた。特に後半2峠は10%超のゾーンが延々と続く上に、山と山の間にほぼ谷間がない。つまり下り切った先で体制を整え直すことなど不可能。だからこそ今年と同じロム→コロンビエールの連続登坂が登場した2018年大会は、ロムの山頂間際でアラフィリップがアタックを打ち、そのままとてつもないダウンヒルで独走体制に持ち込んだ。
コル・ド・ラ・コロンビエールの山頂でボーナスポイント(8秒、5秒、2秒)を収集したら、あとはフィニッシュ地まで約15kmの下り坂。4年前は2位以下に1分34秒もの大差がついた。2009年大会はやはり同じ山からの下りで、コンタドール&シュレク兄弟がライバルたちを2分以上引き離した。アルプス初日に、思わぬ大差がついてしまう可能性はある。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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