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【ジロ・デ・イタリア2021 レースレポート:第21ステージ】ツール・ド・フランスの頂点に立ったコロンビアの若き至宝が復活の総合優勝!エガン・ベルナル「失ってしまったなにかを再び見つけられた」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか最終盤に走り出した総合上位勢は、幸いにも、実力「以外」の要素ではらはらどきどきさせられることはなかった。
3週目に素晴らしい山の走りを見せたジョアン・アルメイダは、得意の個人タイムトライアルでも予想通り区間5位の好走を実現させ、総合8位から6位へと繰り上がった。またコロンビアTTチャンピオンジャージをまとうダニエル・マルティネスも、着実な走りで総合6位から5位へ浮上。また「100%リーダーとして走った初めてのグランツール」で、山もTTも手堅くまとめ、アレクサンドル・ウラソフは総合4位の座を守りきった。
サイモン・イェーツは、出走前からすでに2位からも4位からも遠く、つまり総合3位から動きようのない位置につけていた。2018年大会で13日間マリア・ローザを着用した後、調子の急降下で総合21位に泣いたイェーツにとって、生まれて初めてのジロ総合表彰台となった。
総合トップ3
まさに英雄的な活躍の24時間後、ダミアーノ・カルーゾは区間17位と、またしても堂々たる走りを実現させた。3位イェーツとのタイム差を1分24秒→2分51秒に押し開き、首位ベルナルとの差は1分59→1分29秒へと縮めた。2019年にはヴィンチェンツォ・ニバリのジロ総合2位をお膳立てしたベテランアシストは、その2年後、自らが総合2位の座に立った。
しかも所属チームのバーレン・ヴィクトリアスがフェアプレー賞……つまり3週間通して最も警告や罰金が少なかったチームに贈られる同賞を、「減点ゼロ」で勝ち取った。5日目に本来のリーダーであるミケル・ランダを、9日目にはマテイ・モホリッチを、そして12日目には第6区間勝者ジーノ・マーダーを失い、たった5人で戦ってきたチームにとっては、残された全員でミラノ表彰台に上がる最高の機会となった。
14度目のグランツールでカルーゾが生まれて初めての表彰台に乗ったのだとしたら、やはり14度目のグランツールで、我らが新城幸也も、生まれて初めてチームメートの総合表彰台乗りに貢献した。ステージ序盤のアタック合戦のカオスの中で、平地区間の最終盤で、さらには山の序盤で、カルーゾを背後に引き連れ前線を守り続けた新城の、シーズンこの先の戦いも楽しみにしたい。
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