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【ジロ・デ・イタリア2021 レースレポート:第2ステージ】同郷の亡き友に捧ぐ《W》の文字。初勝利のティム・メルリール「彼にこの勝利を捧げることが出来て、心から嬉しく思う」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか2日目もマリア・ローザを守ったガンナ
メインプロトン内では、スタート直後は、マリア・ローザ擁するイネオス・グレナディアーズが主導権を握った。途中からはスプリンターを抱えるロット・スーダル、ユンボ・ヴィスマ、アルペシン・フェニックスが、それぞれ1人ずつ最前線に送り込むと、長時間に渡って黙々と集団制御に励んだ。
この3つのスプリンターチームがひたすら区間勝利に向け邁進したのだとしたら、上記「以外」のチームのスプリンターたちは、1つ目の中間ポイントで残されたポイントを取りに行った。残り40kmのアーチに向け、うっかり4選手が全力疾走してしまったのはご愛嬌。2011年ブエルタ第20ステージで、ボーナスタイムが欲しいクリス・フルームが残り20kmの横断幕の下でスプリント……という懐かしい逸話が思い出される。結局600m先の本物の中間ポイントでは、力なく流したままフェルナンド・ガビリアが首位通過=全体の3位通過を成功させた。
残り24.3km地点、逃げが吸収された後に迎えた2つ目の中間ポイントは、少々趣向が異なる。ここではマイヨ・チクラミーノ用のポイントだけでなく、上位通過者3人にはボーナスタイムも配分される。だから前日区間7位19秒遅れのレムコ・エヴェネプールが発射台付きで飛び出していったのを見るや……、ピンクジャージ姿のフィリッポ・ガンナ当人がすぐさまスプリントに打って出た!
「あれは他チームの総合エースによるボーナスタイム収集を妨げるためなんだ。この先エガン(ベルナル)やパヴェル(シヴァコフ)の総合争いの助けになるはずだから。もしかしたら将来的に、3秒を取ったか取らないかでジャージの行方が変わるかもしれないし」(ガンナ)
もちろん「明日もジャージ保守にトライしたい」と正直に打ち明けるガンナは、首位通過でまんまと3秒を懐に入れた。2秒収集レムコはもちろん、あらゆるライバルたちとの差を改めて開いた。イネオスのチームメートで昨日10位のジャンニ・モスコンも反応し、1秒枠をきっちり潰すことも忘れなかった。
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