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サイクル ロードレース コラム 2013年6月30日

ツール・ド・フランス2013 第1ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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こうしてキッテルはゴールラインで歓喜の雄叫びを上げた。1年前のツール初体験は、開幕前の胃腸炎のせいで散々の結果に終わっていた。しかし本人にとって2度目の、チームにとっては3度目の、そしてワールドツアー入りしてからは初めてのツールでは、第1日目に、あっさりと素晴らしい勝利をさらい取った。もちろんマイヨ・ジョーヌとマイヨ・ヴェール、ついでにマイヨ・ブランもついてきた。

「まるで両肩にゴールドを纏っているような、そんな気分だよ。信じられないよ。ボク自身とチームを、すごく、すごく誇らしく思う。ボクらにとって、歴史的な1日になった」(キッテル)

ただし本当に勝者がキッテルなのかどうか確定するためには、2位がアレクサンダー・クリストフで3位ダニー・ファンポッペル(今ツールのプロトン最年少19歳!)であると正式に記録に残すためには、少々時間が必要だった。たとえ、どこからどう見てもキッテルの優勝は明らかで、自転車につけた位置測定器が瞬時にステージ順位をはじき出してくれるとは言っても、あくまでも最終的な順位は「フォトフィニッシュ」で決定される。そのゴール連続写真を撮影する機材は、例のオリカバスの激突により、壊れてしまった……。

だから開催委員会が編み出した苦肉の策は、「テレビカメラで撮影した映像を見直して、最終順位を確定する」ことだった。大落車はゴール前約4.5kmだったけれど、プロトン全員に同じゴールタイムが与えられた。真新しいナショナルチャンピオンジャージが破れたり汚れたりするような一大事もなく、「ボクらチームは誰も転ばず、誰も遅れず。だから満足ですよ」と新城幸也は笑顔を見せた。美しき100回大会第1ステージに悪夢をもたらしたオリカ・グリーンエッジには、2000スイスフランの罰金が課された。ついでに言えば自らのスプリントリーダーのマシュー・ゴスも落車してしまったし、そもそもバスの修理費用もかさむに違いない。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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