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「少々『奇妙』な状況だったね。その場にいる全員が、自分のやりたいことを行動に移した。それはたいていアタックという形だった。プリトは最後の上り部分でトライしたし、アルベルトは何度も何度も飛び出して……。フルームはいつも通りのやり方で走ったね。調子が良くなさそうに見えるのに、ずっとペースを刻み続けてるんだから」(バルベルデ、チーム公式HPより)
バルギル、カチューシャ、コンタドールの波状攻撃に、総合5位リゴベルト・ウランは完全に振り切られた。ファビオ・アルは小さく離されながらも、決して大きく遅れることはなかった。もちろん、フルームも。その前では、コンタドール・バルベルデ・ロドリゲスのスペイン人トリオが、3人仲良く壮大なる駆け引きを続けた。
ニエミエツがジャージの前を閉め、きちんとメガネをかけなおしたせいもあって、ポーランド人の歓喜からわずか5秒後にバルベルデとロドリゲスはフィニッシュラインに突っ込んだ。ゴールへ向けたスプリントでは、どうしても2人に敵わないコンタドールは、その5秒後に山頂へたどりついた。マイヨ・ロホの7秒後にはアルとフルームが努力を終えた。レースを大いに活気付けたバルギルは、コンタドールから34秒遅れて、忙しかった1日を終えた。
コバドンガを終えて、総合の上から4番目の順列に変わりはなかった。総合2位バルベルデがボーナスタイム6秒も手に入れて、首位コンタドールとの差を42→31秒へと再び詰めた。フルームとロドリゲスは、なんと1分20秒遅れの同タイムで並んだ。すなわち大会ルール第12条に従って、第10ステージの個人タイムトライアル時に記録された「100分の1秒」のタイム差で順位が決定された。こうしてフルームは1分20秒52差の総合3位となり、ロドリゲスは1分20秒64差の総合4位につける。
「サンティアゴ・デ・コンポステーラへの道が、また一歩、近づいたように感じてる。今僕の身に起こっていることは、数週間前の状態を考えたら、まるで夢のような出来事だよ。この先も1日1日、夢をつなげていく。たしかに、ライバルたちとのタイム差は大きくないし、いつなんどき引っくり返されるか分からない」(コンタドール、大会公式記者会見より)
3週目に恐ろしい追い上げを見せて、ジロ総合3位へと駆け上がったアルは、ついにブエルタでも総合トップ5の座に滑り込んだ(2分22秒遅れ)。バルギルは総合13位→10位(6分36秒遅れ)に上げ、「次は一ケタ台を狙う」(ゴール後インタビュー)と力強く断言する。
また、バルベルデは複合賞の白いジャージに加えて、山岳賞の青玉ジャージもさらいとった。デゲンコルブがなんとかポイント賞の緑ジャージは堅守しているが、やはりバルベルデに24pt差にまで詰められた。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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