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【リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ/プレビュー】春のクラシックシーズンの締めくくり。ジロ・デ・イタリアに向けた戦いが始まる!
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかミラノ〜サンレモで始まった春クラシック月間も、ついにリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(LBL)にて幕を閉じる。1892年に創設された現存する最古のクラシックレースは、2015年4月最後の日曜日、101回目の王者誕生を見届ける。
それにしても……、昨年の記念すべき第100回大会は、クラシック愛好家たちをほんの少しがっかりさせた。だってラスト1kmのフラムルージュへと、30人近くが一気に雪崩込んだのだから。もしかしたら、それが現在の自転車レースの流行なのかもしれない。2015年のアムステル・ゴールドレースは“集団ゴール”だったし、フレッシュ・ワロンヌだってフィニッシュライン200mまでは大きな一塊だった。それでも、開催委員会は、動きのない退屈なレースを繰り返すつもりはなかった。記念大会のために復活させた“80年代の勝負地”フォルジュ坂を、たった1回の使用であっさりと切り捨てた。
リエージュから南下し、バストーニュで折り返すと、再びリエージュ(郊外のアンス)へ。全長253kmのコース上には無数のアップダウンが嫌になるほど続くけれど、正式に設置された坂道は全部で10ヶ所。うち8つがラスト85kmに密集している。ワンヌ、ストクー、オート・ルヴェ。この3連発が、集団をひと回り小さくしてくれただろう。昨年は迂回したロジエとマキザールの2坂が、今年は大会最初の大勝負地ラドゥトゥ(218.5km地点)の前に帰ってきた。近ごろは伝統の勝負地というよりも、フィリップ・ジルベールファンクラブの集会所としてすっかり有名になったラドゥトゥの坂道は、全長2km、勾配8.9%、最大勾配は20%にまで達する。
代わって近年の勝負地といえば、2008年に大会の仲間入りしたラ・ロッシュ・オ・フォーコン坂だろう(234km地点)。全長1.5km、勾配9.4%の坂道は、2009年にアンディ・シュレクが、2011年にはフィリップ・ジルベール(とシュレク兄弟が)が勝利につながるアタックを決めた場所だ。2012年にはヴィンチェンツォ・ニーバリが渾身の一発を打った(が、ラスト1kmでマキシム・イグリンスキーに追いつかれてしまうのであった)。2013年は工事のため迂回し、復帰した2014年大会は特になんの動きも創りだしてはくれなかった。ちなみに、ここを逃すと、あとはゴール前5kmのサン・ニコラ坂(1.2km、平均8.6%)、さもなければゴールのアンスへと続く上り坂でライバルを引き離すしかない。
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