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サイクル ロードレース コラム 2020年11月9日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 レースレポート:第18ステージ】ログリッチのもとに訪れた美しき栄光の日「See you next year(来年また会いましょう)」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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最終日独特の和やかな雰囲気も、マドリードの周回コースに入ると一変する。今大会区間2勝のティム・ウェレンスが、残り30km、1度目のライン通過の手前で飛び出した。第1ステージから数えて、なんと8回目の逃げだった。ウィリー・スミットやゴンサロ・セラノも企てに加わり、途中でドミトリー・グルズジェフも追いついた。緊急事態宣言下のせいで人出の少ない目抜き通りを、4人は先頭で駆け抜けた。

後方ではスプリンターチームが、今年最後の仕事に取り掛かる。今大会ここまでの17日間で大集団スプリントのチャンスはわずか3回。その3つを平等に分け合ったサム・ベネット(第4)とアッカーマン(第9)、そしてジャスパー・フィリップセン(第15)が、それぞれに隊列を走らせた。逃げる4人には、最大25秒程度の余裕しか与えなかった。

そして最終周回を告げる鐘の音を聞きながら、残り6km、集団はひとつになる。

最前列で隊列を組み上げたのはドゥクーニンク・クイックステップだった。今大会スーパー敢闘賞のレミ・カヴァニャが、いつにも増して強烈な牽引を行った。ところが1周回で2回登場するUターンカーブの、1つ目をこなした直後に、サンウェブが猛然と競り上がった。ウルフパックの結束が揺らいだ隙に、ミッチェルトン・スコットも割り込んだ。24秒差の総合2位、リチャル・カラパスを守るイネオス・グレナディアーズも、「3km手前の事故」回避のためどんどん前へと上がってきた。小さな混乱が場を満たした。

パスカル・アッカーマン

パスカル・アッカーマンが最終ステージを制した

しかし2つ目のUターンカーブを、ボーラ・ハンスグローエが巧みにすり抜ける。そのまま4人隊列で残り1kmのアーチをくぐると、エースを残り250mまで完璧に導いた。さらに猛スピードでフェンス脇をUAEの2人組が上がってくると、アッカーマンは吸い寄せられるようにライバルチームの発射台後輪に飛び移り、そのまま残り200m、流れるようにスプリントを切った。

ベネットはぎりぎり残り100mでアッカーマンの背後から飛び出した。ほんの一瞬進路を塞がれ減速するも、ライン手前25mでついにライバルに並んだ。第9ステージにライン上では2番手ながら勝利を得た男と、その第9ステージにフィニッシュラインを1番に越えた男は、ライン上でハンドルを投げた。

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