人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2020年10月30日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 レースレポート:第9ステージ】熱狂と興奮のスプリントステージを制したのはアッカーマン「次は正攻法で勝ちたい」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
  • Line
サム・ベネット

トップでフィニッシュするも危険行為で降格したサム・ベネット

「いつだって簡単に勝ったように見えるかもしれないけれど、簡単な勝ちなんて決してないんだよ」とフィニッシュ直後に語ったモルコフは、フラムルージュをくぐりながら、ボーラの3両列車の真後ろを頑なに死守してみせる。トレックのエミルス・リエピンスが軽い頭突き(風な動き?)で横槍を入れてきた時も、マジソン世界王者はびくともしなかった。そして自分の高さまで下がってきたリエピンスに..残り600m、今度はベネットが2度、お返しとばかりに体当たりをお見舞いする。

こうして専用発射台の背後に留まり続けたベネットは、ラスト200mでアッカーマンが飛び出すと、自らもスプリントを切った。ライン直前ぎりぎりでライバルを抜き去り、いの一番にフィニッシュラインを越えた。

「フィニッシュ後にビデオを見て、ちょっとサムはやりすぎなんじゃないかと思った。トレックの選手とも話したけど、やっぱり同じ意見だった。ここ数週間の落車を考えると、僕らは他の選手たちのために注意を払わなきゃならない。よりフェアな走りをしなければならないんだよ」(アッカーマン)

ベネットとリエピンスとの一件は、レース後に審判団によりVAR(ヴィデオ・アシスタンス・レフェリー)システムで検証された。ベネット側に危険行為があったとして、同集団内の最下位への降格処分が下された。公式に記録として残される結果は、つまり110位だ。

「こんなやり方で勝ちたかったわけではないけれど、でも正しい判定だと思う。まだ2回くらいはスプリントステージが残ってるから、次は正攻法で勝ちたい。その機会が今から待ちきれないよ!」(アッカーマン)

予定通りに行けば、翌第10ステージで、早くも再びスプリントチャンスがやってくる。大集団で何事もなくステージを終えた総合上位勢にとっても、もう1日、静かな時間を過ごせるのは大歓迎。なにしろ週末には、マイヨ・ロホ争いを大きく左右するであろう、恐ろしき山頂フィニッシュ2連戦が控えている。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ