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グライペルにとっては、2012年ツール以来となる区間3勝だった。ちなみに2009年ブエルタでは4勝+ポイント賞も手にしているけれど、今大会のマイヨ・ヴェールに関しては、すでにサガンに44ptも引き離されたからかなり絶望的か。しかし4勝目の可能性はいまだ残っている。もちろん、条件は、シャンゼリゼで勝つこと。
「まだあれだけの数の山を登らなきゃならないんだから、日曜日のことよりも、まずは次の休養日のことを考えたいね」(グライペル、公式記者会見より)
総合争いの面々は特に何事もなく1日を終え、タイムも順位も変更しなかった。おぞましい事件があった前日とは違って、フルームも笑顔で記者会見ルームにやってきた。……ところがマイヨ・ジョーヌは、自転車に乗ったライバルにではなく、椅子に座ったジャーナリストたちに総攻撃を受けた。
「前日の事件の後、抵抗の意思を示すために、リタイアは考えなかったか?」
「ファンの暴走を、どうしてメディアのせいだと断定したのか?」
「今朝スカイのバスの前に警察が2人配置されていたけれど、あれはやりすぎではないのか?」
「君は『人一倍トレーニングに励んできた成果です』と言うけれど、アームストロングも同じ言葉を繰り返してきたよ?」
「そもそも君を先頭に立って叩いたのはメディアではなく、フランスTVで解説をしている元自転車選手の2人じゃないのか?」
メディアの思わぬ反撃に、たしかにフルームはいつもより顔をこわばらせた。それでも最後まで丁寧に答え続けた。ゴール後の公式記者会見は、マイヨ・ジョーヌにとって「義務」とはいえ、いやはや、かなりの難題だ。
「(アームストロングの頃から)時代は変わった。誰もが分かってるはずだ。10年前や15年前のような『ファー・ウェスト(Far West)』なんてもはや存在しない。もちろん、いつだって危険を冒す選手は存在するけれど、もはやマイノリティに過ぎない。かつての状況は、正反対だった。だから今現在、あの頃と同じレベルの疑惑を持つ理由なんてない。とにかく、正直にすべてをはっきりとお話しする以外に、自分にできることはない」(フルーム、公式記者会見より)
泣いても笑っても、いよいよ、2015年ツール・ド・フランス最後の山場アルプスがやってくる。5日間の難関山岳決戦で、フルームの立場を脅かす選手は果たして現れるのだろうか。なにより第16ステージの最終マンス峠では、誰が……ダウンヒル特攻を仕掛けるのか!?
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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