人気ランキング
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
コラム&ブログ一覧
インターネットで地形チェックを入念に行ってきたバルベルデにとっては、「この勝利が、僕のモノだというのは、明らかだった」(モヴィスター公式HPより)。しかも、最大勾配14%を軽やかに駆け上がれる脚だけでなく、極めて冷静な戦術眼も持ち合わせていた。
「ビルバオや、サンチェスとロッシュは、それほど大きな距離を開けないだろうと読んでいた。だから、ただサガンだけを、監視し続けた。地面の影を見れば、彼が僕の背後に張り付いているのは分かった。振り返るまでもなかった」(バルベルデ、モヴィスター公式HPより)
そしてラスト200mで、バルベルデはついに加速を切った。この春に3度目のフレッシュ・ワロンヌ勝利と、やはり3度目のリエージュ〜バストーニュ〜リエージュの栄光を手に入れたチャンピオンが、自らの才能を存分に解き放った。カチューシャの敷く包囲網を突き破り、それでも果敢にスプリントに挑んだサガンをあっさりと振り払うと、軽々とフィニッシュラインを先頭で駆け抜けた。
「すごく嬉しいし、おかげでこの先のブエルタを、よりリラックスして戦うことが出来る。もちろん、これからも、冷静に戦い続けなきゃならない。まだまだ戦いは長い。それにブエルタは僕にとってはあまりにも大切だから、総合優勝のための戦いを投げ出すことはなんか決してありえないんだ」(バルベルデ、公式記者会見より)
区間勝利のボーナスタイム10秒を取りに行ったわけではない、とも本人は語ったけれど、それでも、このご褒美のおかげでバルベルデは総合優勝候補の中ではさっそく首位に立った。マイヨ・ロホを身にまとうチャベスから、28秒遅れの総合5位。6位ロドリゲスを7秒、チームメイトの8位ナイロ・キンタナを8秒、9位クリス・フルームを12秒上回っている。
それにしても……サガンは残念ながら再び2位に終わってしまったけれど、アルデンヌ巧者の2人(バルベルデと3位ダニエレ・モレノ)に挟まれてのこの結果は、むしろ素晴らしい快挙である。それに、この好走のおかげで、1日の終わりには本物のポイント賞ジャージを身にまとうことができたのだから。
「もしも事前に、フィニッシュがこれほどまでに厳しいことを知っていたら、トライしなかっただろうね。だから、こんなステージで2位に入れたというのは、良いこと」(サガン、チーム公式リリースより)
翌第5ステージも、平坦な1日の最後に、上り坂フィニッシュが待ち受けている。ただし、今度こそは、正真正銘の「登れるスプリンター」向け。フランスでは4日連続の大逃げで話題を振りまいたサガンが、スペインでは3日連続でスプリントに絡んでくるに違いない。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
4月21日 午後7:30〜
-
4月17日 午後7:45〜
-
Cycle*2024 リエージュ~バストーニュ~リエージュ ファム
4月21日 午後11:55〜
-
4月7日 午後6:05〜
-
Cycle*2024 月チャリ~#jspocycle NEWS~ (04/22)
4月22日 午後7:00〜
-
Cycle*2024 ラ・フレーシュ・ワロンヌ フェミニーヌ
4月17日 午後11:55〜
-
3月31日 午後4:55〜
-
J SPORTSオンラインショップ インフォメーション #1
4月19日 午後5:30〜
J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!