人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2016年5月21日

ジロ・デ・イタリア2016 第13ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
  • Line

本人の確信通り、アマドールは下りであっさりメイン集団に追いつく。その後方では、誰の助けも得られぬまま必死の追走を続けていたユンゲルスの元に、またしてもジャンルカ・ブランビッラが助っ人に駆けつけた。山頂でのタイム差は42秒。アマドールに対して失ってもいいタイムは24秒。

ただし数日間すでに全力を尽くしてきた2人は、もはや思うように差を詰めることができなかった。むしろ4kmの短い下りと、その先に続く7kmの平地で、逆にタイム差を開かれてしまった。アマドールのいるメイン集団からは、50秒遅れでフィニッシュに到着した。

「すごく疲れたよ。でも後悔はない。チームも僕も、持てる力を全て尽くしたから。僕はまだマリア・ビアンカを着ている。このジャージは最後まで守りたい。今日だって最後まで頑張れたのは、この白ジャージだけは絶対に守りたいと思ったから」(ユンゲルス、ゴール後インタビュー)

バルベルデとニーバリが区間3位を巡るスプリントを繰り広げて、珍しくバルベルデが落とした……、そんな同じ集団内では、アマドールがコスタリカ人として史上初めてのマリア・ローザをつかみとった。ジロ初出場で初総合優勝を狙うリーダーとは違って、すでにイタリア一周には5回参加し、2012年には区間勝利を上げ、昨大会は総合4位に食い込んだ29歳にとって、グランツールリーダージャージはまさに夢の実現だった。

「大会のこの段階でジャージを手にできたことが、すごく嬉しい。僕はピュアクライマーではないから、なおのこと、素晴らしい快挙だと感じている。本当に誇りに思う。僕のキャリアにとっては、とてつもなく大きなこと。コスタリカは小さな国だけれど、人々は大きなハートを持ってる。もしもレース沿道でたった1人でも僕を応援してくれる『チコ』がいたら、まるで100人から応援されているように感じるのさ。このジャージは彼らみんなに捧げたい」(アマドール、チーム公式HP)

スプリントでボーナスタイム4秒を手にしたニーバリは、総合ではバルベルデとステフェン・クルイスウィクを2秒上回り、総合3位の座に浮上した。他のいわゆる「総合候補」たちからも、この小さな4秒を稼いだだけで、誰一人脱落者はでなかった。ただ前日まで1分09秒の隔たりがあった総合首位までは、41秒差へと一歩詰めよった(2位ユンゲルスまでは15秒差)。

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ