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2015年3月にロシアで開催されたGPソチ第4ステージでは、10.3kmの登坂TTを勝ち取った。U23大会として長い歴史と高い実績を誇るアオスタ渓谷一周では、2014年に12.4kmの登坂TTで、区間3位に入った。その時2位だったのが昨ブエルタ覇者のファビオ・アルで、9位が昨年すでにジロで区間勝利を手にしたダヴィデ・フォルモロだった。そもそも若手オールラウンダーの登竜門、ツール・ド・ラヴニールで2014年総合4位に入っている。フォリフォロフは、どこからともなく偶然にやって来た勝者ではないのだ。
「テレビ画面を見ながら待っている間、ひどくイライラしていた。きっとクルイスウィクが勝つに違いないと考えていた。まさか自分が優勝できるとは、信じられないよ!」(フォリフォロフ、公式記者会見)
後半でフォリフォロフがぴったりクルイスウィクを39秒上回るタイムを記録し、衝撃の優勝をさらい取ったのだとしたら、マリア・ローザは前半1位・後半3位と安定したペースを刻んで同タイム区間2位の座を射止めた。
圧倒的な強さを見せ、ほんの僅差で勝敗が喫した2人の後方では、アレハンドロ・バルベルデが23秒差、エステバン・チャベスが36秒差、イヌール・ザッカリンが47秒差、ラファル・マイカが1分09秒差、そしてヴィンチェンツォ・ニーバリが2分10秒差と大きな距離が開いた。つまりクルイスウィクは、総合争いのあらゆるライバルから、改めて大きなリードを奪うことに成功したことになる。
「勝利まであとほんのちょっとの差だった。もちろん勝ちたいと思っていたけれど……、でも、むしろ、ニーバリやチャベスからこれほどのタイム差を稼げるとは考えてはいなかったんだ。だから僕にとっては、すごく良い一日だった、こう断言してもいい」(クルイスウィク、ゴール後インタビュー)
それでも、大部分の強豪たちは自らの全力を尽くし、結果にもそれぞれに納得している。前日は「空白の1日」ではなく、「標高差に体が慣れなかっただけ」というバルベルデは、「今日は満足だ。自分の真のレベルを取り戻すことができたのだから」(チーム公式)と続く戦いへと希望をつなげた。第一計測地点では首位から43秒もの遅れを喫していながら、後半だけなら総合候補の中ではトップタイムを叩き出したチャベスは、「もうちょっと勾配が厳しかったらありがたかったけど……、でも、全体的には悪くない出来だった」(ゴール後インタビュー)と語っている。
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