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サイクル ロードレース コラム 2016年5月23日

ジロ・デ・イタリア2016 第15ステージ レースレポート

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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わずか10.85kmの山道が、明暗を分けた。最後に走り出したステフェン・クルイスウィクは、全167選手中トップ……からほんのわずか0.16秒遅れという素晴らしい記録で、生まれて初めて身にまとったマリア・ローザをますます輝かせた。ほんの3分前に走り出したヴィンチェンツォ・ニーバリは、メカトラブルによる自転車交換を余儀なくされ、この日だけで2分10秒ものタイムを失った。総合でも2位から3位へと一歩後退した。そして28分39秒のベストタイムをたたき出したのは、登坂タイムトライアルの「スペシャリスト」を自称するアレクサンドル・フォリフォロフ。総合争いの強豪も、名うてのヒルクライマーも全てまとめて押しのけて、またしても無名の若手が初めてのグランツール区間勝利をつかみとった。

約2週間前のオランダの、真っ平な大地で行われた9.8kmの個人タイムトライアルでは、無名のプリモシュ・ログリッチェが、優勝候補のトム・デュムランにコンマ差の敗北を喫した。元スキージャンパーの26歳は、第9ステージの起伏個人TTで優勝を勝ち取り、見事なるリベンジを果たしている。一方でロシアの24歳は、初日153位、第9ステージ59位と、ひどく控えめな成績で終えていた。第5ステージに逃げを打った以外は、人々の記憶に残るような、強烈な何かをしでかすこともなかった。

フォリフォロフはこの日、110番目にスタートを切った。4.4km地点の第一タイム計測地点では、暫定1位のタイムを叩き出した。ただ、最終盤にスタートを切った強豪に次々と記録は塗り替えられていったし、首位通過=マリア・ローザのクルイスウィクからは39秒も遅れていた。

しかし、本物の山は、第一計測地点を過ぎてから始まる。前半は約4.7%となだらかだった勾配が、いきなり平均8.6%に跳ね上がる。後半の6kmで本領を発揮できるのは、つまり真のヒルクライマーだけ。

「僕にとっては最適の距離だったし、登坂タイムトライアルは僕の得意分野なんだ」(フォリフォロフ、公式記者会見)

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