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アップヒルでの強さならとっくの昔に証明済み。そんなフルームが、まさかダウンヒルで加速するとは……。自転車界にある意味、衝撃が走った。なにより見るものを驚かせたのは、そのポジションだった。なにしろトップチューブの上に腰を落とした状態で、例のくるくるペダル高速回転を行ったのだから。
「トレーニングキャンプでは、クフィアトコフスキーとよく一緒に練習したんだけれど、確かに、彼と一緒にやってきたことを、今日の僕は上手く再現できたんだと思う。練習が役に立ったというわけさ。タイムを大きく稼げるかどうかはわからないけど、とにかく、この技術のおかげで、自分としては最大限の速さで進むことができた」(フルーム、公式記者会見)
畳みかけるように、何度も、フルームは不思議なテクニックを披露した。しかもカーブはギリギリを攻め、山頂からフィニッシュまでの15.5kmの間で、一度たりとも集中力を切らすことはなかった。
「リスクは犯したけど、でも、犯しすぎないようにも心がけた」(フルーム、公式記者会見)
2013年も2015年も、いずれもピレネーの上りフィニッシュにて圧倒的な力を見せつけ、フルームは総合首位の座に躍り出た。今回は下りの果てに、後続の13人に13秒を押し付けて、マイヨ・ジョーヌを手に入れた。
「タイム差はそれほどつかなかったけれど、なにより大切なのは、このジャージを着られたこと。まさか今日すぐにジャージが取れるとは思っていなかったから、なおのこと素敵な気分だよ」(フルーム、公式記者会見)
総合では、2位アダム・イェーツと3位ホアキン・ロドリゲスとの差は、わずか16秒でしかない。アレハンドロ・バルベルデが19秒差、キンタナ、ファビオ・アル、ティージェイ・ヴァンガーデレン、ロマン・バルデ、バウク・モレマは23秒差で追いかける。
またコンタドールが1分41秒を失い、総合でも3分12秒差に後退した一方で、本来アシスト役だったはずのロマン・クロイツィゲルは34秒差で踏みとどまっている。またこの日のステージ前半は新城幸也が護衛役を務めたルイス・メンチェスも、同じく34秒差。それ以下の選手はすでに1分51秒もの遅れを喫している。この日は13秒差でしっかり終了したものの、第2ステージで不運なパンクの犠牲になったリッチー・ポートは総合で2分08秒差だ。
ピレネー2日目のこの日、ミカエル・モルコフが自転車を降りた。前例を見ない棄権者ゼロ記録は、8日目で打ち止めとなった。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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