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5月のジロでは、逃げもで総合でも好きなように狙ってよい......との「自由カード」を与えられながら、ジェニエは落車で手首を痛め、第4ステージで涙のリタイアを余儀なくされた。約2か月半の長く苦しいリハビリの果てに、7月末、クラシカ・サンセバスティアンでようやくレース復帰を果たした。同時に精神的にも、フレンチヒルクライマーは強く生まれ変わった。8月中旬にはツール・ド・ランの山岳ステージを勝ち取り、直後には「新しいチャレンジがしたい、今の場所で眠り込んでしまいたくない」と来季からのAg2r移籍を決意した。だから坂道突入と同時に、ためらわずペローを振り払った。さらにゴール前1km、力強い加速を切ると、シェリーも置き去りにした。
祖国のグランツールでは閉幕2日前まで待たされたフランスが、皮肉にもスペイン一周では、開幕わずか3日目にして区間勝利を祝った。ジェニエにとっては2013年ブエルタ第15ステージ以来、人生2度目のグランツール勝利。あの日のフランス側ピレネーは、ひどく寒くて、山道にはまばらにしか観客がいなかった。この日の激坂は、勝者の言葉を借りれば、まるでラルプ・デュエズのようにたくさんのファンに埋め尽くされていた。勝利の味は格別だった。
ジェニエが山岳賞とポイント賞も一挙に懐にしまい込んだ21秒後に、フェルナンデスが歓喜のフィニッシュを迎えた。現在フランスで行われている——そして日本代表チームも参加している——ツール・ド・ラヴニール、いわゆる「U23版ツール・ド・フランス」を2013年に制した25歳が、グランツールで初めてのリーダージャージを手に入れたのだ!
スカイから主導権を奪い取ったモビスターは、激坂への突入と同時に、さらなる猛烈さで攻め立てた。バルベルデ、ナイロ・キンタナ、そしてフェルナンデスが麓からトップスピードで駆け上がり、スカイ列車をフルームごと一気に振り払った。ただチャベスだけがスペイン艦隊と対等に渡り合い、執念でしがみついたコンタドールも、ついには後方へと追いやられた。
しかし、チャベスとキンタナがジャブを撃ち合い、そしてフェルナンデスが優勝へ向かってがむしゃらに飛び出していった直後、7月のマイヨ・ジョーヌは再びライバルたちの前に姿を現した。それどころか、山頂スプリントを打ったバルベルデの後輪に張り付いて、区間4位できっちりと1日を終えさえした。すなわち区間3位のバルベルデに対する損失は、ボーナスタイムの4秒のみ。初日、2日目を「ゼロ秒差」で終えたスカイ&モヴィスターの2人に、つまり4秒の差がついた。エル・インバティド(無敵男)が7秒差の総合2位に浮上し、フルーミーはその4秒後、つまり首位から11秒差の総合3位に立つ。
バルベルデ&フルームと同タイムの区間5位にチャベスが滑り込んだのだとしたら、スプリント力不足がたたって、キンタナはトリオから6秒遅れでフィニッシュラインを横切った。両者ともに総合では首位から17秒遅れで、それぞれ4位と5位につける。ちなみにキンタナは2010年ラヴニール覇者で、チャベスが2011年総合勝者。ついでに2012年ラヴニールの総合覇者ワレン・バルギルは、副鼻腔炎の悪化で、今ステージ中に自転車を降りた。また2014年の覇者ミゲルアンヘル・ロペスモレーノは、この日のゴール前8kmで集団落車に巻き込まれ、12分半近くも失ってしまった。
コンタドールもまた、タイムを大きく損失した。激勾配での速いペースに苦しめられ、バルベルデ&フルーム&チャベスから28秒遅れで1日を終えた。総合では1分31秒差の12位に沈む。グランツール7勝の大チャンピオンは、もちろん白旗を上げるつもりはない。まだ大会は18日間も残っている。
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