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集団内で最下位……つまり2分35秒遅れで総合11位につけるティボー・ピノにとって、まさに理想的な状況だった。そして山頂まで6.3km、フレンチクライマーは前方へと飛び出した。
「ピノのアタックは力強かった。後方からの飛び出しで、パワーもスピードもこもっていた。彼が総合で遅れていてくれて本当に助かったよ。とにかくファンタスティックな攻撃だった。脱帽としか言いようがない」(サイモン・イェーツ)
予想通り、誰も追いかけては来なかった。後方の6人、特に総合上位4人は、ただ互いの損得計算に忙しかった。濃い霧に紛れて、じわじわと差を広げていった。
「タイム差が15秒に開いたところで、今の調子なら絶対に勝てるはずだ、と確信した。すごく満足だし、誇らしくもある。だって『ペダル』でもぎ取った本物の勝利だもん。この伝統の山で、あらゆる総合本命を退けたんだ。本当に気分がいい」(ピノ)
リードは最終的に28秒まで開いた。ボーナスタイムの10秒も手に入れた。2014年ツール総合3位、2018年ジロでは第20ステージの朝まで総合3位につけていた実力者は、第6ステージの風分断で1分44秒を失い、総合争いから脱落しかけていた。第11ステージではまさかの大逃げも試みたが、この勝利でようやく、2分10秒差の総合7位まで戻してきた。もちろん祖国のツール・ド・フランスですでに区間2勝、ジロで区間1勝を上げてきたピノは、この日、念願だった全3大ツール区間勝利をも達成した。
「3大ツールの全てで区間を1つずつ勝ちたい、っていう執着をずっと抱いてきたんだけど、ついにやり遂げた。僕のキャリアにおいて重要な位置を占める勝利だよ。ほんとうに素晴らしい走りが出来た。今大会はここまで開幕から毎日全力で走ってきた。この先も計算などせず、全力でマドリードまで突っ走るつもりさ」(ピノ)
ピノの以後ではいつまでたっても堂々巡りは終わらなかった。ロペスは積極性を失わず、イェーツは何度も加速を試み、連日調子の良さを見せつけるマスも攻撃に参加した。1人が抜け駆けを試みると、誰かがすかさず潰しに走った。時には顔を見合わせて、追走責任をたらい回しにすることもあった。チームメートであるはずのモヴィスターの2人さえ、連携はスムーズではなかった。自発的に動かなかったバルベルデに対して、キンタナが牽引を促す場面さえ見られた。
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