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「協力体制はゼロだったから、なにをするにも難しかった。それに向かい風が吹いていたから、たとえ距離を開いても、それを守り続けるのは至難の業だった」(イェーツ)
こんなガチガチの警戒網を、残り2kmでロペスはついに突破した。相変わらず後方では責任をなすり付けあっていたが、どうやら、とうとう、イェーツの堪忍袋の緒が切れた。ラスト1kmを切ると、残りの選手の意向など無視して、単独でロペスを追いかけた。ロペスが2位で山頂へたどり着き(ボーナスタイム6秒)、2秒後にイェーツがフィニッシュラインを越えた(ボーナスタイム4秒)。その2秒後にはバルベルデとクライスヴァイクが、さらに2秒後にはマスとキンタナが区間を終えた。
つまりはイェーツが言った通り、「結局はなにも起こらなかった」のと同じだった。さらに上位勢はみな似たようなコメントを残した。「僕らみんな山では引き分け。全員が同じようなレベルだ」(イェーツ)、「僕らのレベルは非常に近い、だからこそ差をつけるのが難しい」(キンタナ)、「僕らみな同じ程度の実力の持ち主だ」(ロペス)。
アストゥリアスの山頂フィニッシュの3日間で、たしかに総合2位から11位までが47秒差でひしめく接戦状態はすっきり解消された。総合5位クライスヴァイクより下位は、すでに総合首位から1分29秒以上の遅れを喫している。またタイムトライアルで最も危険人物と目されていたウィルコ・ケルデルマンは、コバドンガの入り口で遅れ、すでに総合では6分56秒遅れへと後退した。
しかし上位4人の関係は、山で均衡が崩れるどころか、ますます混戦模様を強めている。マイヨ・ロホのサイモン・イェーツの次点に、26秒差でバルベルデがつける。さらに33秒差でキンタナが、43秒差でロペスが追いかける。
「タイム差はいまだ極めて少ない。しかも登坂能力はみな同じ程度のレベルで並んでいる。だからタイムトライアル区間でブエルタが決まるかもしれないね」(イェーツ)
2回目の休息日明けの第16ステージに、32kmの個人タイムトライアルが待っている。
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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